劇場版 とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-

劇場版 とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-

『劇場版 とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-』は、2013年2月23日に公開されたアニメ映画で、鎌池和馬によるライトノベル『とある魔術の禁書目録』を原作にJ.C.STAFFが制作しました。この作品は、アスキー・メディアワークスの創立20周年を記念する作品の一つであり、原作者自身の原案によるオリジナルストーリーです。物語は、テレビアニメ『とある魔術の禁書目録II』の第7話と第8話の間に位置し、多くのキャラクターが登場する「オールスター」の作品としても位置づけられています。

制作の背景

本作は、2011年の『電撃文庫 秋の祭典2011』で発表され、公式Twitterやアニメ公式サイトでも同日に告知されました。制作にはテレシネマからのスタッフが多く参加しており、原作イラストのはいむらきよたかや他の電撃文庫作家も関与しています。これにより、原作には登場していないキャラクターたちも登場する多彩な作品となっています。

プロモーション活動も多岐にわたり、来場者特典や舞台挨拶、Webラジオの配信などが行われました。特に、映画公開に合わせたキャンペーンでは、様々な特典が用意され、ファンを楽しませる工夫が凝らされています。

あらすじ

物語は3年前に起きた「オービット・ポータル社」のスペースプレーン「オリオン号」の墜落事件から始まります。この事故では、奇跡的に乗員乗客88名が生還し、「88の奇蹟」として語り継がれることになります。そして3年後、学園都市で宇宙エレベーター「エンデュミオン」の完成が近づく中、主人公の上条当麻とインデックスは、路上ライブを行う少女・鳴護アリサと出会います。

上条たちは彼女を守るため、様々な問題に立ち向かうことになります。アリサはエンデュミオン開通キャンペーンのイメージソングを担当することになり、その周囲で起こる魔術サイドとの対立が物語のメインプロットとなります。アリサは実は3年前の事件にも深く関与しており、彼女の存在が大規模魔術の陰謀に繋がっていることが徐々に明らかになります。

クライマックス

物語のクライマックスでは、アリサと彼女を狙う黒幕のレディリー＝タングルロードとの対決が繰り広げられます。レディリーは、千年以上生きてきた不老不死の存在であり、彼女の計画を阻止するために上条たちは奮闘します。彼らはエンデュミオンの中継ステーションに乗り込むことで、アリサを救い出すための戦いを繰り広げます。

最終的には、アリサとシャットアウラ（事故で父を失った少女）との関係がクライマックスのキーとなり、二人が協力することで再び奇蹟を起こす瞬間を迎えます。アリサは場面を収束させる役割を果たし、物語の終焉に大きな影響を与えます。最終的にアリサは姿を消すものの、その歌声は上条たちの心に残ります。

キャスティングと評価

本作には多彩なキャラクターが登場し、各キャラクターに新人声優からベテラン声優までが起用されています。興行面でも初日2日間で高い動員数を記録し、最終的には5億円を超える興行収入を達成しました。

このように、アニメ映画『劇場版 とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-』は、魅力的なキャラクターと深いストーリー、そして精緻なプロモーション活動によって、多くのファンの心を掴みました。

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