劉休茂

劉休茂（りゅう きゅうも）の生涯と経歴

概要

劉休茂は、南朝宋の皇族で、文帝劉義隆の十四男として445年に生まれました。彼は海陵王の称号を持ち、461年に壮絶な運命を辿ることになります。彼の生涯は、王族としての地位を背景にした権力争いや反乱、最終的な滅亡の物語です。

出生と王位の継承

劉休茂は、文帝と蔡美人の子として育ちました。彼は孝建2年（455年）に海陵王に封じられ、その後彼の政治的な足跡が始まります。若い頃から彼は権力の中心に近い立場に居ましたが、性格は急いでおり、軍の指導を強く望む傾向がありました。

政治的な任命

大明2年（458年）4月、劉休茂は複数の重要な地位に任命されました。これには、使持節や都督雍梁南北秦四州の軍事管理、北中郎将、寧蛮校尉、雍州刺史などが含まれます。このような地位は彼に権力を与える一方で、司馬の庾深之などとの対立を引き起こす原因ともなりました。

反乱と内紛

大明5年（461年）4月、劉休茂は内部の権力闘争に介入し、庾深之、楊慶、戴双といった有力者たちを殺害しました。この行動は、彼にとって絶望的な結果をもたらすことになります。彼は反乱を起こし、自己を車騎大将軍・開府儀同三司と称しましたが、その背景には庾深之に対する強い不満があったのです。

彼の暴走により、侍読博士の荀銑が軽挙を諫めるも、結果として荀銑は命を落とします。劉休茂の側近である曹万期も無理に乱を止めようとして重傷を負い、その後殺されました。

襄陽城の攻防

劉休茂が襄陽城を出て野外に陣する際、彼を冷静に分析し、攻撃を仕掛けた諮議参軍の沈暢之が大きな役割を果たしました。沈は休茂の再入城を阻止し、その後、義成郡の太守薛継考が休茂側に加担し、城を攻撃しました。しかし、沈は守りきれず、劉休茂は再入城を果たしますが、この時沈やその仲間たちは命を落とすことになりました。

最期の運命

その日、参軍の尹玄慶が起兵し、劉休茂を攻撃します。彼は捕らえられ、斬首されました。劉休茂の母と妻も彼の悲劇的な運命に伴い自殺し、彼の仲間たちは全て殺害されました。その後、官吏たちは彼を皇族の名簿から外し、姓を留に改めるよう上奏しましたが、孝武帝はそれを許可しませんでした。劉休茂の遺体は襄陽に埋葬されます。

伝記資料

彼の生涯に関する詳細な記録は、『宋書』の巻79 および 『南史』の巻14に掲載されています。

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