劉党

劉党（りゅう とう）

劉党（58年 - 96年）は、後漢時代の皇族であり、楽成靖王として知られています。

生涯

明帝の四男として生まれた劉党は、永平9年（66年）に重熹王の称号を与えられました。その後、永平15年（72年）に楽成王に封じられます。彼は聡明で史書をよく読み、文字の校正を好んだと伝えられています。章帝とは同年生まれであったため、特に親密な関係を築いていました。

建初4年（79年）には、清河郡の繚・観津、勃海郡の東光・成平、涿郡の中水・饒陽・安平・南深沢の合わせて8県が楽成国に加増されました。元和3年（86年）には、章帝の北巡に同行しています。章和2年（88年）3月、楽成国へ下向しました。

しかし、劉党には数々の非合法な行いがありました。かつて後宮に仕えていた妓女の哀置を、章初という無官の人物の妻として娶らせておきながら、哀置を楽成国の宮に呼び寄せ密通しました。章初がこの件を訴えようとしたため、劉党は哀置の姉である哀焦に密かに金を渡し、章初を殺害させました。事件が発覚すると、劉党は口封じのために内侍3人を絞殺するという暴挙に出ています。さらに、亡くなった中山簡王の劉焉に仕えていた傅婢の李羽生を娶り、側室としました。永元7年（95年）には、楽成国の相がこれらの不正行為を上奏しました。和帝はこれを受け、東光と鄡の2県を楽成国から削る処分を下しました。

永元8年4月癸亥（96年）、劉党は死去しました。

子女

劉崇（後嗣、楽成哀王）：劉党の死後、楽成王として跡を継ぎましたが、わずか2ヶ月で亡くなったため、楽成国は一時的に断絶しました。
劉巡（脩侯、楽成釐王）

参考文献

* 『後漢書』巻50 列伝第40

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