加判

加判（かはん）とは

加判とは、主君の命令を執行する際に、署名や押捺を行う職権を持つ重臣を指す言葉です。加判の列とも呼ばれ、戦国時代末期から頻繁に見られるようになりました。その起源は、鎌倉幕府の連署に遡ります。

概要

加判の意味は、江戸幕府、諸大名、旗本などによって異なり、多様な使われ方がされました。

江戸幕府における加判

江戸幕府では、老中が加判の列とされました。しかし、初期には勘定[[奉行]]など評定所に出席する資格を持つ者も加判とされた時期がありました。

諸藩における加判

諸藩においては、加判は以下のような意味合いで用いられました。

家老と同義、または家柄・家格の名称: 加判（あるいは加判衆）が、家老と同じ意味で使われたり、家柄や家格を示す名称として用いられることがありました。
重臣会議への出席資格: 評定所（会所）などの重臣会議に出席する資格を持つ者に与えられる職名として使われることもありました。この場合、家老が加判であるのは当然であり、それよりも下の役職（奉行や用人など）が任命されると加判を称しました。
家老の区別: 藩の規模に対して家老の人数が多い場合、加判である家老と、加判の資格がない家老に分けられる例がありました。
家柄による区別: 家老の家柄である者が家老になった場合は「家老加判」とされ、家老の家柄でない者が家老になった場合は加判の資格がない家老とされました。

旗本における加判

幕府の旗本においては、家臣筆頭の役職が家老ではなく用人であることが多く、この場合の用人が加判とされました。

関連項目

* 用人

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