加森観光

加森観光株式会社（かもりかんこう）

加森観光は、札幌市中央区に本社を構える総合リゾート・観光施設運営企業です。1981年の設立以来、スキー場、遊園地、ホテルなど、多岐にわたるレジャー施設を運営し、北海道を拠点に国内外で事業を展開しています。

概要

加森観光のルーツは、加森勝雄が登別温泉で手がけた「登別温泉ケーブル」と「のぼりべつクマ牧場」に遡ります。当初は国有地での事業展開だったため、札幌でのビル経営も並行して行い、その中でロープウェイ経営のノウハウを生かしたスキー場経営を構想しました。

1981年、冬場の収入源を確保するために加森観光を設立し、「大和ルスツスキー場」を買収。遊園地業界で初めて「入園料方式」を導入し、ルスツをスキー場と宿泊施設からなる通年型リゾートへと発展させました。1990年代には、日本長期信用銀行系の不良債権物件への投資を開始し、経営破綻した施設の買収を通じて事業を拡大。総合的なリゾート・観光施設事業へと進出しました。

ルスツリゾートにおけるヘルスツーリズムへの取り組みは高く評価され、2009年には『第2回ヘルスツーリズム大賞』を受賞。札幌国際大学との連携協定や、千葉商科大学サービス創造学部の「公式サポーター企業」としての活動も行っています。

2008年以降は、保有施設の閉鎖や譲渡も行っています。

沿革

1953年：加森勝雄が「加森産業」を設立、札幌で貸しビル業を開始。
1956年：第三セクター方式でロープウェイ「登別温泉ケーブル」を設立し、観光業に進出。
1957年：「登別温泉ケーブル」開業。
1958年：「登別温泉ケーブル」の付属施設として「のぼりべつクマ牧場」を開業。
1981年：「加森観光」を設立、「大和ルスツスキー場」を買収し再開業。
1983年：遊園地「ルスツ高原カントリーランド」、札幌市に「ザ・おもしろランド」を開業。
1988年：オーストラリアの「ローンパイン・コアラ・サンクチュアリ」を買収。
1989年：アメリカの「スティームボートスキー場」を買収。
1990年：アメリカの「ヘブンリースキー場」を買収。アメリカ国内では最大のスキーリゾート企業となる。
1997年：アメリカ国内のスキー場・ゴルフ場を売却。「サホロリゾート」と業務提携。
2001年：「登別マリンパークニクス」運営開始。「サホロリゾート」買収。
2002年：「杉乃井ホテル」運営開始。「テイネハイランド」譲受。「夏油高原スキー場」運営開始。
2003年：「姫路セントラルパーク」取得。「テイネオリンピア」譲受。
2005年：「スペースワールド」運営開始。
2007年：夕張市観光施設の指定管理者となり、夕張リゾートを設立して運営開始。
2008年：ルスツリゾートに『第34回主要国首脳会議』（北海道洞爺湖サミット）の国際メディアセンター（IMC）設置。
2017年：夕張リゾート運営撤退。ヘリコプター観光事業参入。
2018年：「スペースワールド」閉園。

グループ施設

北海道

ルスツリゾート
サホロリゾート
サホロリゾート ベア・マウンテン
サッポロテイネ
のぼりべつクマ牧場
登別マリンパークニクス
カルルス温泉サンライバスキー場
中山峠スキー場
望羊中山
ニセコグランドホテル
ロイヤルシップ札幌ゴルフ倶楽部
富良野リゾートオリカ
支笏湖観光船
さっぽろ川甚本店
国際観光バス
北海道女子学生会館

東海地方

伊豆アニマルキングダム
伊豆稲取スポーツヴィラ
稲取ゴルフクラブ
伊豆クルーズ

西日本

姫路セントラルパーク

海外

ローンパイン・コアラ・サンクチュアリ（オーストラリア）

関連会社

* すすきの地ビール（薄野地麦酒株式会社）

その他

本社が入る「加森ビル3」は、札幌市内の商業ビルとしては最古級の建物です。

不祥事

2020年、IR事業への参入を巡る汚職事件で、会長の加森公人が贈賄罪で在宅起訴されました。

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