加番

加番（かばん）

加番とは、江戸幕府における職名の一つで、大坂城と駿府城に置かれ、城の警備を担当しました。定番（じょうばん）または大番に加勢し、城の防衛に重要な役割を果たしました。

概要

加番は、大坂城と駿府城の警備を担う役職として設置されました。それぞれの城で、加番の構成や役割が異なっていました。選任された者は、任期中に合力米や役扶持が支給され、城の警備に専念しました。

大坂加番

大坂城には、以下の4つの加番が置かれていました。

山里加番（一加番）
中小屋加番（二加番）
青屋口加番（三加番）
雁木坂加番（四加番）

これらの加番には、大名の中から4名が選任されました。任期中は、合力米が支給されました。各加番は、大坂城の特定の場所を担当し、城の警備を強化しました。

駿府加番

駿府城には、以下の3つの加番が置かれていました。

町口加番（一加番）
鷹乃森加番（二加番）
草深加番（三加番）

駿府加番は、大名の中から1名、寄合旗本の中から2名が選任されました。任期中は役扶持が支給されました。各加番の所在地は、現在の静岡市葵区内にあり、それぞれ以下の場所に位置していました。

一加番：静岡市葵区鷹匠一丁目８番
二加番：静岡市葵区西草深町４番
三加番：静岡市葵区東草深町11番

駿府加番は、城の各方面の警備を担当し、城の防衛体制を支えました。

参考文献

『日本史小事典』 - 山川出版社
『角川 新版日本史辞典』 - 角川書店

関連項目

大坂城代
駿府城
* 定番

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