加藤いづみのオールナイトニッポン

加藤いづみのオールナイトニッポン：懐かしの深夜ラジオ番組

1992年6月から1993年10月までニッポン放送で放送されたラジオ番組『加藤いづみのオールナイトニッポン』。金曜深夜枠と月曜深夜枠で放送され、個性豊かなコーナーと豪華ゲスト出演でリスナーを魅了した人気番組でした。本稿では、その魅力的な内容を詳しく掘り下げていきます。

放送時間と枠移動

番組は当初、毎週金曜日の深夜27時（土曜5時）から29時（土曜7時）までの2時間枠で放送されました。しかし、1992年10月からは毎週月曜日の深夜25時（火曜1時）から27時（火曜3時）へ枠移動し、放送時間が変更となりました。この枠移動によって、番組の雰囲気やターゲット層にも変化が見られたことでしょう。

豪華共演と番組との連携

金曜枠時代には、前番組『ウッチャンナンチャンのオールナイトニッポン』との繋がりも見られました。初回放送ではウッチャンナンチャンがオープニングに出演し、その後も度々出演。番組開始当初は、独特の挨拶や第一声でリスナーを驚かせたことでしょう。月曜枠時代には、当時オールナイトニッポンの別の時間帯で放送されていた『石川よしひろのオールナイトニッポン』との交流も見られ、石川よしひろがエンディングにちょくちょく出演したり、1995年には加藤いづみ自身が石川の番組にゲスト出演するなど、オールナイトニッポンファミリーならではの繋がりを感じさせる場面もありました。さらに、1993年7月から9月にかけて放送されたフジテレビのドラマ『悪魔のKISS』では、本番組が劇中で主人公が聴いているラジオ番組として登場。加藤いづみ自身もパーソナリティ役で声の出演を果たし、ラジオとドラマが連動するユニークな展開をみせました。

多彩なコーナーの数々

番組を彩る様々なコーナーも、大きな魅力でした。

アンティークメロディー: 1960～70年代の懐かしい楽曲を紹介するコーナー。音楽評論家の田家秀樹氏や、当時の加藤いづみさんのプロデューサーであるミュージシャン高橋研氏とともに行われ、番組内では「腰痛ブラザーズ」と呼ばれていました。後半には高橋氏の弾き語りと加藤いづみさんの歌唱が披露されるなど、音楽性の高いコーナーでした。
アンソロジー: 「目覚まし時計」「鏡」など、ある物事をテーマにリスナーから様々な話を募集するコーナー。リスナーの個性が光るエピソードが多数寄せられたことでしょう。
きーちゃんは魔法使い: 子供たちの変わった言動を紹介するコーナー。当時人気だったテレビ番組『あっぱれさんま大先生』のキャラクター「きーちゃん」にちなんだタイトルが印象的です。
午前4時のお茶タイム: 金曜枠時代のコーナー。深夜に働くリスナーと電話で繋ぎ、お茶菓子を楽しみながら語り合う、ほっこりするコーナーでした。
一六タルトと母恵夢（ポエム）: 加藤いづみさんの出身地である松山市の魅力を紹介するコーナー。「実践・松山講座」と「松山CMタイム」の2部構成で、地元愛あふれる内容でした。
加藤家の人々: 月曜枠になってから開始されたコーナー。リスナーから奇想天外な家族の話を募集するコーナーです。
はじけるバンド天国: バンドブーム終焉期にも関わらず活動を続けるバンドを紹介し応援するコーナー。デビューライブを行うバンドの情報も募集し、番組スタッフがライブを観に行くという企画もありました。
クイズ！しょうもな: 月曜枠の冒頭に行われていたクイズコーナー。難解な問題ではなく、むしろ答えを聞くとガッカリするような、ユニークなクイズが特徴でした。

ゲスト出演

番組には、槇原敬之さん、平松愛理さん、渡瀬マキさん、佐藤聖子さん、松田聖子さんなど、豪華なゲストが出演。それぞれのアーティストの個性と加藤いづみさんの掛け合いが、番組に華を添えたことでしょう。

スタッフ

ディレクターには安岡喜郎氏、構成作家には歌川知憲氏など、ベテランスタッフが番組を支えていました。

まとめ

『加藤いづみのオールナイトニッポン』は、個性的なコーナー、豪華ゲスト、そしてラジオとドラマの連動企画など、様々な要素が詰まった、魅力的なラジオ番組でした。当時のリスナーにとっては、忘れられない思い出として記憶に残っているのではないでしょうか。番組で流れた音楽や、リスナー参加型コーナーの賑やかさ、そしてパーソナリティ加藤いづみさんの親しみやすさが、この番組の人気を支えたと言えるでしょう。

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