加藤博剛

加藤 博剛について

加藤博剛（かとう ひろたか）は、1985年8月12日に沖縄県石垣市に生まれた日本の柔道家である。身長174 cmと比較的小柄であるものの、技術力に優れ、特に巴投（ともなげ）、背負投（せおいなげ）、寝技（ねわざ）が得意だ。彼の柔道人生は、小学校4年次に始まった。

幼少期と柔道の道へ

加藤は幼少期に沖縄に住んでいたが、両親の転勤により東京都世田谷区に移り住むことになる。国士舘高等学校を卒業後、国士舘大学体育学部に進学し、そこで国内外の大会に出場を果たした。大学では81kg級を主な競技階級としていたが、2008年に大学を卒業した後、千葉県警察本部に勤め始める。

初期の成績と挑戦

彼は2008年の全日本柔道選手権大会に初出場し、1回戦で神奈川県警の庄司武男に敗れたものの、同年の嘉納杯柔道ワールドグランプリ81kg級で決勝に進出し、2位という素晴らしい成績を収めた。その後、2010年には階級を90kg級に移し、徐々に実力を伸ばしていった。2011年の全日本選抜柔道体重別選手権では、小野卓志選手を相手に一本勝ちを収め、2位に入った。

輝かしい成績と日本一の座

2012年の全日本選手権大会で兄の加藤博仁と共に出場した際、彼は重量級の選手を相手に次々と勝利を重ね、準決勝では百瀬優選手を破り、決勝では身長19cm、体重45kg差という大差の石井竜太を隅落で破り、日本一に輝く。これは1972年の関根忍以来、重量級以外の選手での快挙であった。その後、同年の体重別でも優勝を果たすものの、オリンピック代表には選出されなかった。

国際大会に挑む

加藤は国際大会にも積極的に出場し、2009年からは90kg級での挑戦を開始した。グランドスラム・モスクワでの初戦では敗退したものの、ワールドカップ・タシュケントで2位を獲得する。講道館杯ではオール一本勝ちで優勝を飾り、国内大会での強さを証明した。

復活と成績

2013年には全日本選手権大会での連覇は逃したものの、体重別では再び優勝を果たし、強豪としての地位を確立した。しかし、様々な国際大会においての実績が乏しく、世界選手権代表には選出されなかった。2016年から2019年までも結果を残し続け、一時は全日本選手権での決勝進出を果たす場面もあった。特に2019年には久々の決勝進出を果たすも、最終的にはウルフ選手に敗れて2位となった。

引退とその後

加藤は2022年12月に現役引退を表明し、彼の選手生活に一つの区切りをつけた。彼は多くの戦績を持ち、その技術力と成績により多くの柔道家たちからも尊敬される存在である。今後は柔道界の発展に貢献する活動を期待されている。

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