加藤明煕

加藤明煕（かとう あきひろ）

加藤明煕は、江戸時代中期に近江国水口藩の第5代藩主を務めた人物です。水口藩加藤家の7代目にあたります。

生涯

享保6年（1721年）9月21日、加藤明煕は分家の加藤明教の次男として江戸で生まれました。延享2年（1745年）8月21日、宗家である水口藩第4代藩主・加藤明経の養子となります。同年10月18日には豊後守に任官しました。

延享3年（1746年）、明経の死去に伴い家督を継ぎ、水口藩の第5代藩主となりました。藩主として、江戸城和田倉門番、大坂加番、勅使接待役など、江戸幕府の様々な公役を歴任しました。これらの役職を通じて、幕府との関係を維持し、藩の地位を安定させることに尽力したと考えられます。

しかし、明煕は病に倒れ、晩年は養子の明堯に藩政の実権を譲りました。明和4年（1767年）10月14日、江戸の藩邸で死去。享年47歳でした。跡は養子の明堯が継ぎました。

系譜

父母

実父: 加藤明教
実母: 松下直綱の娘
養父: 加藤明経

正室

松平資訓の娘

側室

大木氏

子女

加藤明陳（次男） - 生母は大木氏（側室）
幾之助
加藤明朝
加藤明旨
加藤煕峯
梅小路定福室
冷泉為栄室
松平直行正室

養子

加藤明堯 - 松平忠名の次男

加藤明煕は、分家から宗家の養子に入り、藩主として幕府の要職を務めた人物でした。彼が藩政を執った時代は、幕府の権威が安定していた時期であり、明煕は幕府との良好な関係を維持することで、藩の安定を図ったと考えられます。また、多くの子女をもうけ、婚姻を通じて家門の繁栄にも貢献しました。病に倒れた後は、養子の明堯に藩政を譲り、その後の水口藩を支えました。

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