加藤昭夫

加藤 昭夫（かとう あきお）

加藤昭夫氏は、1934年1月1日に山口県で生まれ、2020年6月3日に亡くなるまで、日本の無機材料化学界に多くの貢献をした著名な化学者です。彼の学問的な足跡を辿ると、数々の教育機関で教授としての役割を果たし、さまざまな学会のリーダーとしても活躍していました。

彼は1956年に九州大学工学部応用化学科を卒業後、1962年に同大学で工学博士の学位を取得しました。卒業後は九州大学で助教授としてキャリアをスタートさせ、1972年には教授となりました。その後、1979年には窯業協会学術賞を受賞し、1980年には名古屋大学の教授職も兼任するなど、その研究は高く評価されていました。

加藤氏は研究の幅を広げる中で、1984年には粉体粉末冶金協会から研究功績賞を受賞し、1987年には電気化学協会九州支部の支部長としての役割を果たしました。さらに、彼は1988年には粉体粉末冶金協会の理事にも就任し、1994年には人工結晶工学会の会長に就任しました。また、1995年に日本セラミックス協会の会長を務め、同年、日本化学会九州支部の支部長にも選出されるなど、その貢献は多岐にわたります。

さらなる栄誉として、加藤氏は1997年に九州大学の名誉教授の称号をもらった後、崇城大学工学部応用化学科の教授としても教鞭を執ることとなりました。彼は九州ファインセラミックス・テクノフォーラムの会長もつとめ、この分野の発展に大きく寄与しました。

その後、2013年には瑞宝中綬章を授与され、彼の業績は国内外で高く評価されました。これらの受賞歴や役職は、加藤氏の専門分野への真摯な姿勢と、若手研究者の育成に尽力した彼の姿勢を表しています。

2020年6月3日、福岡市南区の病院で肺炎のために亡くなった加藤昭夫氏の功績は、無機材料化学の分野だけでなく、多くの学生たちに影響を与え続けています。彼の残した研究成果や教育理念は、今や次世代の研究者たちに受け継がれ、さらなる発展を目指す助けとなっています。

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