加藤淳平

加藤淳平氏は、1933年2月15日生まれの日本の外交官です。岐阜県で生まれ、1955年に東京大学教養学部教養学科を卒業後、外務省に入省しました。

入省後、フランスのポワティエ大学とトゥール大学でフランス語とフランス哲学を学び、パリの日本大使館に勤務しました。その後、エジプト大使館、ヨーロッパ共同体（EC）日本政府代表部、ベトナム大使館など、数々の在外公館で書記官として勤務しました。外務省では、主に経済協力局や官房調査部に所属し、昭和天皇のフランス語通訳や外交官試験の試験官も務めました。

1975年以降は、国連日本政府代表部の参事官、公使として国際舞台で活躍する傍ら、国際協力事業団（JICA）の企画部長も兼務しました。また、上智大学や早稲田大学などで非常勤講師として教鞭も執りました。1983年には、オマーン常駐の初代大使として、在オマーン日本国大使館を開設するという重責を担いました。

帰国後は、国際交流基金の専務理事を経て、パナマとベルギーの大使を歴任し、1994年に外務省を退官しました。退官後は、富士通などの顧問を務め、常磐大学国際学部の教授としても教鞭を執っています。

39年間の外務省勤務の間、東京での勤務と海外での勤務はほぼ半々でした。海外勤務と東京勤務の間には、世界120カ国近い国々を訪問し、その多くで首都だけでなく地方にも足を運びました。経済協力のための視察などでは、観光地ではない僻地も訪れ、その経験は加藤氏の外交官としての幅を広げました。


加藤氏の著書には、以下のものがあります。

『ホルムズ海峡の南 オマーン大使からの便り』朝日新聞社 1987
『日本の文化交流 新しい理念を求めて』サイマル出版会 1988
『失われし騎馬群 詩集』花神社 1992
『文化の戦略 明日の文化交流に向けて』1996 中公新書
『国連と地域紛争のことがマンガで3時間でわかる本 使命はどこに?これからどうなる?』明日香出版社 2003
『文語の苑文語詩集』編集・解説 文語の苑 2015

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