加除式書籍

加除式書籍とは

加除式書籍（かじょしきしょせき）は、内容を簡単に差し替えることで常に最新の情報を保持できる書籍の形式です。この書籍の特徴は、主に法令集や判例集で利用される点にあります。

概要

加除式書籍は、1904年（明治37年）に帝國地方行政學會（現在の株式会社ぎょうせい）によって考案されました。この年には、最初の加除式法律書である『法規全書』が発行され、また同時期に日本初の加除式便覧である『帝国行政区画便覧』が発行されたことから、加除式書籍は日本における重要な出版形式の一つとなりました。

加除式書籍は一般的に、まず「台本」という基本の書籍が発行されます。その後、法律や規則の変更、判例の追加など、必要に応じて「追録」という形で更新がなされます。このプロセスにより、利用者は古くなったページを除去し、新しい情報を持つページを加えることで、いつでも最新の状態を維持することができます。これは従来の単行[[本]]とは異なる大きな利点です。

丁数の特例

加除式書籍では、ページ数の増減に応じて特定の丁数（ページ番号）が用いられます。ページ数が増える場合には「ノ丁」と呼ばれるルールが適用され、ページ数が減る場合には「欠丁」となります。

ノ丁（のちょう）

ページ数が増加する場合、例えば元々のページ123と124の表裏を1枚抜き、2枚を新たに加える必要があるとします。この場合、ページ番号は「123、124、124の1、124の2」または「123、124、124の2、124の3」といったように付けられます。これにより、ページの増加を文書で明確に記録することができます。

欠丁（けっちょう）

一方、ページ数が減少する際には、欠丁という方式が使われます。例えば、ページ123から150を抜いて、新たに1枚だけ加える際には、ページ番号を「123、124（〜150）」と記録します。このように、加除式書籍は、その特性に応じてページ番号が柔軟に変化する仕組みを有しています。

関連項目

加除式書籍に関連する文房具としては、パンチやファイル、バインダー、リング綴じやルーズリーフなどがあります。これらの文房具は、特にノートや資料の整理をする際に役立つアイテムです。

加除式書籍は、情報社会において情報の迅速な更新が求められる中、特に法令や判例において重要な役割を果たしています。これらの書籍を利用することで、ユーザーは常に正確で最新の情報を手に入れることが可能です。

もう一度検索