労働者区

労働者区（朝: 로동자구、標準語: 노동자구）は、朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）における行政区画の一種であり、市や郡の下に設置される行政単位です。この制度は1952年12月に行われた行政改革によって導入されました。労働者区は、その地域に居住する成人人口のうち、労働者の割合が65%を超え、かつ成人人口が400人以上である場合に設置されることが定められています。

労働者区には、行政官庁として労働者区事務所が、また行政組織として労働者区経理委員会がそれぞれ設置されています。これらの組織が、地域の行政運営や経済活動を担っています。

通常、労働者区は郡の下に設置されるのが一般的です。市に所属する労働者区は、咸興市来日労働者区など、ごく少数に限られています。これは、労働者区が主に農村部や工業地帯に近い地域に設置されることが多いことを示唆しています。

大韓民国統計庁が公表しているデータに基づき、労働者区の数の変遷を以下に示します。2006年から2010年までは数の変動がなかったため、省略しています。

労働者区の数の変遷



この表から、2010年から2021年にかけて、労働者区の数が徐々に増加していることがわかります。この増加は、北朝鮮の社会経済状況の変化や、行政区画の再編に伴うものと考えられます。労働者区は、北朝鮮の地方行政における重要な役割を担っており、その動向は北朝鮮の地域社会を理解する上で不可欠な要素と言えるでしょう。

労働者区の存在は、北朝鮮の地方行政の特性を反映しています。労働者区の設立基準や運営体制は、北朝鮮の労働者重視の政策を背景にしています。労働者区の数は、北朝鮮の社会構造や経済活動の変化を反映する指標の一つとして、注目していく必要があるでしょう。

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