劾者

劾者（ヘテェ）

劾者（ヘテェ）は、金の景祖烏古廼（ウクナイ）と昭粛皇后の長男であり、金の世祖劾里鉢（ヘリンボ）・粛宗頗剌淑（ポラシェ）および穆宗盈歌（インコ）の長兄にあたります。

人物・略歴

父である烏古廼（ウクナイ）は、女真（ジュシェン）諸部の統一において重要な役割を果たしました。烏古ナイは、次男のヘリンボの勇敢さを愛し、そのことがヘリンボの子孫が金朝の統治者の地位を占める遠因となりました。

女真族には、子供たちが成長するとそれぞれ別の邸宅に移り住むという習慣がありましたが、烏古ナイは穏やかな性格の長男ヘテェと、才能と知恵を持つヘリンボを同居させました。ヘテェには家政を任せ、ヘリンボには外交を含む一切の政務を担当させました。このことが、ヘテェの子孫である撒改（サガイ）や粘没喝（ネメガ）が勃極烈（国の重臣に相当）となり、ヘリンボの子孫である阿骨打（アクダ）や呉乞買（ウキマイ）が金の皇帝として君臨する一つの要因となりました。

穆宗盈歌（インコ）は即位当初、長兄の子を重用することを避け、ヘテェの子である撒改（サガイ）を国相に任命しました。こうして、撒改は大臣職に就くことになります。ヘテェの死後、彼は韓国公として追封されました。

子

撒改（サガイ）

関連系図

（関連系図は省略）

脚注

注釈

（注釈は省略）

原史料

（原史料は省略）

出典

（出典は省略）

参考文献

河内良弘「内陸アジア世界の展開I 2 金王朝の成立とその国家構造」『岩波講座 世界歴史9 中世3』岩波書店、1970年2月。

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