勇気一つを友にして

勇気一つを友にして

「勇気一つを友にして」は、日本の歌であり、ギリシャ神話のイカロスの物語に触発された楽曲です。この歌は、作詞を片岡輝、作曲と編曲を越部信義が手がけ、歌は山田美也子が担当しています。また、東京放送児童合唱団の声も組み込まれた美しいハーモニーが特徴です。映像は毛利厚によって制作され、1975年の10月及び11月にNHKの「みんなのうた」で初めて放送されました。

概要

この楽曲は、ギリシャ神話の「ダイダロスとイカロス」の物語を題材にし、イカロスが鳥の羽を使って天に向かって飛び立つ様子を描写しています。歌は全体で4番から構成されており、最初の3番ではイカロスの悲劇的な墜落が描かれていますが、4番では現代の子どもたちがイカロスの持つ「鉄の勇気」を受け継いでいるというテーマが展開されています。このように、元の神話とは異なる教訓を足す形で新しい解釈が与えられており、聴く人に力強いメッセージを伝えています。

歌った山田美也子は、1971年から1973年にかけて「ヤング101」のメンバーとして活動しており、その後、NET（現在のテレビ朝日）系列の子供向け番組でレギュラーとして出演していました。この曲は、NHKでの山田の活動が2年半ぶりに復帰した際のものであり、彼女の豊かな表現力が光る場面となっています。

放送時には、1番と2番の間の間奏が省略され、4番で音楽が転調するというアレンジが施されています。また、オリジナルのテキストと初回の放送で異なる部分があったため、再放送後にテキストも放送と同じ音程に修正される珍しいケースが生じました。この楽曲は、教育的な価値が高く、小学校高学年の音楽課題曲としても使用されています。特に、1979年版の「小学生の音楽6」にも掲載されており、1970年代末には課題楽曲として確立されたことが確認されています。

エピソード

この曲が特に有名なのは、バラエティ番組『マツコ・有吉の怒り新党』で、有吉弘行が自身の学校時代にトラウマとなった楽曲として紹介したことからです。また、2022年からはPlayStation 5|PlayStation_5のゲーム『BABYLON'S FALL』の日本版CMにもこの楽曲が使われ、再び新しい世代の耳に触れる機会が増えています。

再放送履歴

当楽曲は、放送後も何度も再放送され、以下の期間に放送されました：

• - 1976年10月 - 11月
• - 1979年2月 - 3月
• - 1985年10月 - 11月
• - 1986年12月 - 1987年1月
• - 1989年8月 - 9月
• - 1990年4月 - 5月
• - 2006年10月 - 11月（ラジオのみ）
• - 2009年2月 - 3月
• - 2013年8月 - 9月
• - 2019年2月 - 3月
• - 2021年7月
• - 2023年10月 - 11月

収録CD

山田美也子は日本コロムビアの専属歌手として、同社から数多くのレコードやCDがリリースされています。その中には以下のようなコレクションがあります：

• - NHK「みんなのうた」40周年ベスト（COCX-31412）
• - NHKみんなのうた（COCX-32069）
• - NHKみんなのうた ～レレの青い空（COCX-33219）
• - 「みんなのうた」45周年 ベスト曲集～北風小僧の寒太郎/山口さんちのツトム君～（COCX-33840）

カバー

多くのアーティストもこの楽曲をカバーしており、ひばり児童合唱団や杉並児童合唱団、そして佐咲紗花による音源が存在します。最近では、2020年に夕食ホットがこの曲をEP「たたかい」に収録しました。

「勇気一つを友にして」は、世代を超えて愛される曲であり、今後も多くの人々に親しまれ続けることでしょう。

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