勝又 清和(かつまた きよかず)
勝又清和は、
1969年3月21日に
神奈川県座間市に生まれた
将棋棋士で、現在は七段の棋士として活躍している。彼は東海大学理学部
数学科を卒業し、石田和雄九段に師事している。棋士番号は215であり、
将棋におけるキャリアは若い頃からの努力の積み重ねによって形成されている。
将棋のキャリア
勝又は1983年に第8回中学生名人戦で優勝し、同年に奨励会に入会した。入会当初は順調に昇進し、すぐに1級まで昇級したが、三段に昇進するまでには2年以上の歳月を要した。三段リーグでは昇段のチャンスに恵まれず、退会も考えたほどの苦境に立たされていたが、名人戦を戦う
米長邦雄名人と
羽生善治四冠の姿に触れたことで彼の情熱が再燃した。
1995年4月1日に四段に昇段し、プロ入りを果たした。その後、さまざまな大会での成績を重ね、1996年度には早指し
将棋選手権の本戦で2回戦進出を果たし、また、竜王戦では6組から昇級を果たすなど、着実に評価を高めていった。
1998年度にはC級2組
順位戦で9勝1敗の成績を収め、C級1組に昇級。一時は降級点を喫したものの、翌年には再昇級を果たす。各種の棋戦でも継続的に成果を上げつつ、2006年度のNHK杯戦で本戦初出場を達成するなど、彼の活躍は多岐にわたる。
専門的研究と活動
勝又清和は、
将棋の研究においても早くからコンピュータを活用し、特に序盤戦法に関する研究で注目を浴びている。それにより、
将棋界では「教授」との愛称で知られるようになり、様々な
将棋雑誌に戦法に関する連載も執筆してきた。特に、「
将棋世界」誌では、2006年から2007年にかけて「勝又教授のこれならわかる! 最新戦法講義」を連載していた。
また、コンピュータ
将棋の大会において解説をすることも頻繁に行い、その専門的な知識を活かした活動は多くの
将棋ファンに支持されている。
Twitterでも学生
将棋の大会に関する情報を積極的に発信しており、多くのフォロワーに注目されています。
教育への関わりとエピソード
勝又は、2013年には東京大学大学院の
客員教授に就任し、「
将棋で磨く知性と感性」というテーマのゼミナールを担当した。彼自身の経験と
将棋に対する情熱を共有することを目的としており、多くの学生に
将棋を通じた学びを提供している。
勝又の棋士としての道のりは決して平坦ではなく、数多くの困難を乗り越えてきた。その中で、彼の創造力を活かして新たなルールの
将棋を考案したり、急成長する
将棋界において自らのスタイルを確立してきた努力は他の棋士からも尊敬を集めている。
昇段履歴
- - 1983年: 奨励会入会
- - 1986年: 初段
- - 1995年4月1日: 四段に昇段、プロ入り
- - 1999年: 五段昇段
- - 2007年: 六段
- - 2020年: 七段
主な著書
勝又はまた、著作活動も行っており、
将棋に関する書籍を数多く執筆している。代表的な著書には「つみのない話―投了後の逆転」や「消えた戦法の謎―あの流行形はどこに!?」などがあり、それぞれに彼の
将棋に対する洞察が詰まっている。
勝又清和はその独特な視点と深い理解によって、
将棋界において重要な位置を占める棋士であり続けている。今後の活動にも大いに期待が寄せられている。