勝山市立平泉寺小学校

勝山市立平泉寺小学校：地域と連携する未来型教育

福井県勝山市平泉寺町に位置する勝山市立平泉寺小学校は、豊かな自然に囲まれた環境の中で、未来を担う子どもたちの育成に力を入れている公立小学校です。2014年にはユネスコスクールに加盟し、持続可能な開発のための教育（ESD）を積極的に推進しています。全校児童数は約40名と小規模ながら、地域社会との連携を密にし、特色ある教育活動を実践しています。

プログラミング教育の先駆け

本校は、ICT教育にも積極的に取り組んでいます。2017年には、福井県内のIT企業有志が開発したプログラミング学習用パーソナルコンピュータ「IchigoDake」を全児童・教職員に1台ずつ導入。さらに、図書室にも複数台設置するなど、充実した学習環境を整えました。これは、2020年度からのプログラミング教育必修化を見据えた先進的な取り組みです。放課後や家庭での学習にも活用できるよう配慮されており、児童の主体的な学習を促進しています。

地域社会との連携：ESDの取り組み

ESDの理念に基づき、地域社会との連携も積極的に行っています。具体的には、福井市一乗小学校との交流事業として、2019年から互いの地元で児童による観光ガイドを実施。勝山市の魅力を伝えるとともに、恐竜をモチーフにしたグッズを交換するなど、活気あふれる交流を深めています。児童による観光ガイドは、平泉寺の魅力を広く発信する目的で、一般向けへの展開も計画されています。

また、勝山市にある福井県立恐竜博物館とも連携し、企画展のテープカットや記念の寸劇など、児童が積極的に参加する機会を設けています。これらの活動を通して、児童は地域社会の一員として、主体的に地域貢献できる意識を育んでいます。

オリンピック選手を輩出

本校は、女子バドミントン選手の山口茜選手の母校でもあります。2020年東京オリンピック出場を記念し、2021年には山口選手の小学生時代の貴重な写真や版画、文集などを展示する企画展を開催。地域住民に大きな感動を与えました。さらに、2020年には山口選手から道徳の授業のためのビデオメッセージが送られ、翌年には、学校で製作しているヨシを材料にしたストローを贈呈するなど、温かい交流が続いています。

未来へつなげる教育

勝山市立平泉寺小学校は、小規模ながらも、プログラミング教育、ESD、地域連携を効果的に組み合わせ、児童の育成に力を入れています。これらの取り組みは、単なる教育活動にとどまらず、地域社会の活性化にも貢献しており、未来を担う子どもたちの育成という点で大きな成果を上げています。今後も、地域社会との連携を強化し、児童一人ひとりの可能性を最大限に引き出す教育を展開していくことでしょう。

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