勝川インターチェンジ

勝川インターチェンジ（かちがわインターチェンジ）は、愛知県春日井市に位置する名古屋第二環状自動車道（名二環）のインターチェンジです。国道19号へのアクセスポイントとして機能しており、地域にとって重要な交通拠点となっています。

概要

勝川ICは、国道19号と接続することを目的としたダイヤモンド型インターチェンジです。国道302号から出入りする形で東西2箇所に出入口が設けられています。東側の出入口は名古屋IC・名古屋南JCT方面へのアクセスを提供し、西側の出入口は名古屋西JCT方面へのアクセスを担っています。

東西の出入口間には、国道19号に加え、愛知県道508号内津勝川線と愛知県道59号名古屋中環状線の3路線が介在するため、出入口間の距離が比較的長くなっています。

歴史

勝川ICの建設には、地域の再開発事業が深く関わっています。以下にその経緯を説明します。

前史

勝川ICが位置する春日井市勝川町エリアは、JR中央線の勝川駅を中心に発展してきました。この地域では、国道19号のバイパス建設、JR中央線の高架化、JR東海交通事業城北線の建設、名古屋環状2号線の建設が同時期に計画されました。これらの大規模プロジェクトを円滑に進めるため、愛知県は1979年から春日井都市計画事業として勝川土地区画整理事業に着手しました。この事業により、多くの家屋が移転し、交通インフラが整備されました。現在、住宅密集地の中に国道19号バイパス、名二環、城北線が整然と配置されているのは、この土地区画整理事業によるものです。

勝川エリアの分断を解消するJR中央線の高架化事業も、土地区画整理事業と並行して進められました。この高架化により、勝川駅前商店街の近代化が促進され、建設中だった国道302号を高架下に通すことで、地域活性化と交通インフラの強化が期待されました。1989年には、中央線立体交差化事業に対する予算が大蔵省によって承認され、勝川駅周辺の2.1キロ区間の高架化が決定しました。このように、勝川ICの設置と国道302号の建設には、長年にわたる再開発事業に対する自治体の強い期待が背景にありました。

供用後

1991年3月、東名阪自動車道の清洲東IC - 勝川IC間が開通し、勝川ICの西側出入口が利用可能になりました。1993年12月には、勝川IC - 名古屋IC間が開通しましたが、勝川ICの東側出入口（名古屋IC方面出入口）は同時には供用されませんでした。これは、国道302号と東側ランプウェイの合流地点にJR中央線が平面交差していたためです。

日本道路公団（現NEXCO中日本）は当初、JR中央線を早期に立体交差化した上で、その下に国道302号を通し、東側ランプウェイを建設して本線と同時に供用する予定でした。しかし、関係機関との協議の結果、高架事業の完成が1996年度にずれ込むことになり、東側出入口の1993年12月の本線同時供用は断念せざるを得ませんでした。そのため、当面は名古屋IC方面へのアクセスは小幡ICまたは春日井ICを利用することとし、中央線の立体交差事業完了後に東側出入口を開設することになりました。

しかし、立体交差事業のさらなる遅延が見込まれ、完成が2003年度にずれ込むことになったため、中央線の高架化を待たずに平面交差の状態で東側出入口を開設することになりました。出入口の位置は、立体交差を前提とした計画位置に据え置いたまま、ランプウェイと国道302号を接続する方法が検討されました。

様々な検討案が出された結果、県道508号交差点から線路直下をアンダーパスし、急勾配でランプウェイに接続するという方法が採用されました。県道508号からランプウェイまでの距離が短いため、勾配が非常に急になりました。その結果、名古屋IC延伸開業から1年4か月後の1995年3月に東側出入口が開通しました。

立体交差事業はその後も遅延し、高架の完成は2009年11月、国道302号開通を含めた事業完了は2011年3月となりました。平面部の線路撤去に伴い、ランプの一部が撤去・再施工され、現在の国道302号を挟み込むランプ形態となりました。

年表

1991年（平成3年）3月19日：東名阪自動車道清洲東IC - 勝川IC間開通と同時に西側出入口を開設。
1993年（平成5年）12月3日：東名阪自動車道勝川IC - 名古屋IC間開通。ただし東側出入口は未供用。
1995年（平成7年）3月28日：東側出入口が開通。
2011年（平成23年）3月20日：路線名称が名古屋第二環状自動車道（名二環）に変更。
2011年（平成23年）3月28日：立体交差事業完了に伴い、春日井市勝川町と町田町間が国道302号で接続。勝川IC東側出入口を国道302号に接続。
2012年（平成24年）10月29日：勝川IC東側出入口と国道302号の接合部が西側に延長され、現在の形態となる。

周辺

JR中央本線・JR東海交通事業城北線勝川駅
愛知県営名古屋空港
愛知電機本社工場
イオン春日井店

接続する道路

直接接続：国道302号
間接接続：国道19号、愛知県道508号内津勝川線、愛知県道59号名古屋中環状線

料金所

料金所は、西側（名古屋西JCT方面）が地平部、東側（名古屋IC・名古屋南JCT方面）が高架部に設置されています。

第一料金所（上社JCT・名古屋南JCT方面）

レーン数：2
ETC専用：1
一般：1

第二料金所（清洲JCT・名古屋西JCT方面）

レーン数：2
ETC専用：1
ETC/一般：1

隣

C2 名古屋第二環状自動車道

(10) 松河戸IC - (11) 勝川IC - (12) 楠IC

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