国道302号

国道302号：名古屋環状2号線の概要

国道302号は、愛称として「名古屋環状2号線」で知られる、名古屋市を中心とする環状道路です。全長約76.1kmの路線は、一般道路と高速道路の区間で構成されています。一般道路区間は名古屋第二環状自動車道と並走し、都市部における交通の円滑化を担っています。一方、高速道路区間は伊勢湾岸自動車道の一部を構成し、長距離移動の利便性向上に貢献しています。

渋滞問題と改善策

特に、名古屋市守山区喜多山1丁目付近は、名鉄瀬戸線の踏切と車線減少により、慢性的な渋滞が発生していました。この問題を解決するため、名鉄瀬戸線の小幡駅～大森・金城学院前駅間の1.9km区間にわたり、単独立体交差事業が進められています。2026年度の完成によって、渋滞の緩和と踏切事故の削減が期待されています。

路線概要

国道302号は、名古屋市中川区を起点・終点とし、西春日井郡春日町、名古屋市（西区、北区、守山区、名東区、天白区、緑区）、春日井市、東海市、海部郡飛島村、名古屋市港区を経由する環状線です。

高速道路区間は、伊勢湾岸自動車道の東海ICから飛島IC間で、この区間は自動車専用道路（有料）となります。名古屋第二環状自動車道と多くのインターチェンジで接続しており、両道路を併用することで、効率的な交通ネットワークが形成されています。

主要な交差道路

国道302号は、国道1号、国道22号、国道41号、国道19号、国道363号、国道153号、国道23号、国道247号など、多くの主要幹線道路と交差しています。これらの道路との接続によって、名古屋市周辺の広域的な交通網を形成しています。また、伊勢湾岸自動車道との接続も重要な特徴です。

接続する河川・鉄道

路線沿いには、日光川、庄内川、矢田川、天白川などの主要な河川と、名鉄瀬戸線、名鉄津島線、名鉄名古屋本線、JR東海交通事業城北線、中央本線など、複数の鉄道路線が交差しています。これらの河川や鉄道との立体交差化は、交通の円滑化に重要な役割を果たしており、特に名鉄瀬戸線の高架化事業は、渋滞問題解消に大きく寄与すると期待されています。

歴史

国道302号は、1970年4月1日に、名古屋市千種区から海部郡飛島村を結ぶ路線として指定されました。その後、1975年4月1日に現在のルートに変更され、2011年3月28日には春日井市地蔵川付近の開通により全線開通を達成しました。

路線データ

起点：名古屋市中川区（かの里東交差点）
終点：名古屋市中川区（かの里東交差点）
総延長：76.1km
実延長：65.1km
愛知県区間：25.1km
名古屋市区間：40.1km
* 未供用延長：11.0km

まとめ

国道302号は、名古屋市とその周辺地域における重要な交通インフラとして機能しています。環状道路としての役割に加え、高速道路区間との接続によって、長距離移動にも貢献しています。今後、名鉄瀬戸線の高架化事業の完成により、更なる交通渋滞の解消と交通安全の向上が期待されます。 また、名古屋環状2号線は英語表記では「Ring Road No.2」として案内されており、国際的な情報発信にも配慮されています。

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