北の家族

『北の家族』による家族の物語

『北の家族』（きたのかぞく）は、1973年4月2日から1974年3月30日まで放送されたNHKの連続テレビ小説で、シリーズ第13作目にあたります。この作品は、36年という長い歴史の中で多くの人々に愛され続けており、特に視聴率が46.1%を記録し、最高視聴率は51.8%に達したことから、その人気を物語っています。

物語の概要

本作は2人の兄妹、志津と和夫の成長を中心に、親と子、兄と妹の関係に焦点を当てて家族の絆や心の葛藤を描いています。物語は函館を出発点とし、次第に金沢へと舞台が移ります。この移行に伴い、オープニング映像も函館の美しい元町の景色から金沢の伝統的な瓦屋根や石川門へと変化します。このような変化は、ストーリーの中でのキャラクターの成長や変化とも深く結びついています。

現存映像の状況

NHKの公式資料によると、一部の放送回は保存されているものの、その全てが現存しているわけではありません。放送ライブラリーでは第1回が公開されており、1984年には『NHKライブラリー選集』として第1回と最終回が再放送されるなど、過去の映像作品としても注目されています。

登場人物の紹介

本作には多様なキャラクターが登場し、みなそれぞれの役割を果たしながら物語を彩ります。メインキャストには、ヒロインの佐々木志津を演じる高橋洋子や、志津の兄・佐々木和夫を演じる清水章吾がいます。さらに志津の母である佐々木春（演 - 左幸子）や、父の辰造（演 - 下元勉）など、家庭内の関係性を描くための重要なキャラクターが揃っています。

金沢編では三井家の面々が新たな要素を提供し、例えば、春の母でしっかり者の三井絹（演 - 北城真記子）や、仕事一筋の三井正之（演 - 日下武史）などが登場し、物語の厚みを増しています。

音楽とスタッフ

このドラマの音楽は三枝成章が手掛けており、主題歌には赤い鳥の「風は旅人」が使用されています。作詞は楠田芳子が担当し、作曲と編曲も三枝成章が行っています。また、語りを緒形拳が担当することで、物語の深みが増しています。制作は竹内日出男が務め、美術には川上潔が関与しており、全体的に優れた制作体制が確立されています。

『北の家族』は、家族の愛や絆を豊かに表現した作品であり、時を超えて今なお観る人々の心に残る名作です。

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