北イロコス州

北イロコス州（Ilocos Norte）

フィリピン北部、ルソン島の北西部に位置する北イロコス州は、イロコス地方に属する州の一つです。南はイロコス・スル州とアブラ州、東はアパヤオ州、北東はカガヤン州と隣接し、北と西は南シナ海に開かれています。

地理と面積

面積は約3,399.3平方キロメートルで、海岸線と山岳地帯が織りなす多様な地形が特徴です。肥沃な平野部では農業が盛んに行われ、沿岸部では漁業も重要な産業となっています。

人口

2000年の国勢調査によると、人口は514,241人です。主要な民族はイロカノ人で、独自の文化と伝統を保持しています。州内ではイロカノ語が広く使用されていますが、フィリピノ語や英語も一般的に理解されています。

州都

州都はラオアグ市です。ラオアグは州の政治、経済、文化の中心地であり、多くの歴史的建造物や観光スポットがあります。市の中心部には、スペイン植民地時代の面影を残す教会や建物が点在し、観光客を魅了しています。

主な出身者

北イロコス州は、フィリピンの歴史に名を刻む人物を輩出してきました。その中でも特に有名なのが、フェルディナンド・マルコス元大統領です。

* フェルディナンド・マルコス:
第10代フィリピン大統領。1965年から1986年まで大統領を務めました。その間、戒厳令を敷き、独裁的な政治を行ったとされています。失脚後はハワイに亡命し、客死しました。遺体は一時、北イロコス州内の霊廟に安置されていましたが、後にマニラの英雄墓地に埋葬されました。マルコス氏の政治遺産は、現在でもフィリピン社会において議論の的となっています。

観光

北イロコス州には、自然の美しさと歴史的な魅力が融合した観光地が数多くあります。美しいビーチ、壮大な山々、歴史的な教会、そして文化遺産など、訪れる人々を飽きさせない魅力があります。

まとめ

北イロコス州は、その豊かな自然と歴史、そして独特の文化を持つ地域です。フェルディナンド・マルコス元大統領の出身地としても知られ、多くの観光客が訪れます。多様な魅力を持つこの州は、フィリピンの多様性を象徴する場所の一つと言えるでしょう。

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