北ダバオ州

北ダバオ州（Davao del Norte）

概要

北ダバオ州は、フィリピン南部のミンダナオ島に位置する州で、ダバオ地方（Region XI）に属しています。東にダバオ・デ・オロ州、南西に南ダバオ州、西にブキドノン州、北に南アグサン州と隣接しており、南はダバオ湾に面しています。州の面積は3,463.0平方キロメートル、人口は2015年の時点で1,016,332人です。州都はタグム市です。

地理と自然

北ダバオ州は、ミンダナオ島の東部に位置し、豊かな自然に恵まれています。ダバオ湾に面した地域では、美しい海岸線が広がっており、内陸部には山々が連なっています。この地理的特徴が、多様な動植物を育み、豊かな生態系を形成しています。

歴史

フィリピン独立当初、現在のダバオ地方は単一のダバオ州として存在し、州都はダバオ市でした。1967年に、この広大なダバオ州は北ダバオ州、南ダバオ州、東ダバオ州の3つに分割されました。ダバオ市は南ダバオ州に属しましたが、南ダバオ州の州都はディゴス市に置かれました。1996年時点での北ダバオ州は22の自治体から構成されていました。その後、1998年にフィデル・ラモス大統領の時代に、北ダバオ州からコンポステラ・バレー州（後のダバオ・デ・オロ州）が分離しました。これにより、北ダバオ州はタグム市を新たな州都とし、サマル市が新設されました。新しい北ダバオ州は8つの自治体、2つの都市（タグムとサマル）、そして223のバランガイ（最小行政単位）から構成されました。2001年にはパナボ市が3番目の市として昇格しました。

歴史的な変遷として、北ダバオ州はかつて南ミンダナオ地方に属していましたが、2001年の地方再編により、南ミンダナオ地方はダバオ地方と改称され、一部が新設されたソクサージェン地方に移管されました。この再編は、地域の行政効率の向上と、より地域の実情に合った運営を目指したものです。

文化と社会

北ダバオ州は、多様な民族と文化が共存する地域です。先住民の文化と、スペインやアメリカの影響を受けた文化が融合し、独自の文化を形成しています。伝統的な祭りや手工芸品は、この地域の豊かな文化を象徴しています。住民は主に農業に従事しており、バナナ、ココナッツ、米などが主要な生産物です。

経済

北ダバオ州の経済は、農業が中心ですが、近年では観光業も成長しています。ダバオ湾の美しい自然や、歴史的な場所が観光客を魅了しています。また、地域振興のための様々な取り組みが行われており、雇用創出や地域経済の活性化に繋がっています。

主要都市

• - タグム市（Tagum City）: 北ダバオ州の州都であり、政治、経済の中心地です。交通の要所としても機能しています。
• - サマル市（Samal City）: 美しいビーチリゾートが点在する観光都市です。特に島全体が観光地として知られています。
• - パナボ市（Panabo City）: 農業が盛んな地域であり、バナナプランテーションが広がっています。

まとめ

北ダバオ州は、豊かな自然、多様な文化、そして発展を続ける経済が魅力の州です。歴史的な背景と現在の社会情勢を踏まえ、今後も更なる発展が期待される地域です。

外部リンク

Davao del Norte Province - 公式サイト

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