北九州市旧門司税関

北九州市旧門司税関

北九州市旧門司税関は、福岡県北九州市門司区の門司港地区に位置する歴史的建造物であり、その姿はかつての税関庁舎を復元したものです。この建物は、門司港が国際貿易港として栄えた時代を象徴する存在として、多くの人々に親しまれています。

歴史

1912年（明治45年）3月、旧門司税関は二代目庁舎として建設されました。初代庁舎が焼失したことを受け、新たに建てられたこの建物は、1927年（昭和2年）に西海岸に三代目庁舎が完成するまでの間、税関業務を担いました。その後、建物は民間に払い下げられ、倉庫として利用されました。1945年（昭和20年）の門司空襲では屋根が損壊し、窓はモルタルで塞がれるなど、荒廃した状態となりました。

歴史的価値を重視し、門司港レトロ事業の一環として、旧門司税関の修復プロジェクトが立ち上がりました。損傷が激しかったため、過去の写真などを参考に、1991年（平成3年）から4年の歳月をかけて外観が復元されました。内部は鉄骨で補強され、新たな構造が設けられました。

1995年（平成7年）3月25日、旧門司税関は他の施設と共にグランドオープンし、新たな姿で一般公開されました。現在、1階には税関に関する常設展示コーナー、エントランスホール、休憩室、喫茶店「レトロカフェ」、展示室があり、2階はギャラリーと展望室として利用されています。

2007年（平成19年）11月30日には、旧門司税関は近代化産業遺産（31北九州炭鉱 - 筑豊炭田からの石炭輸送・貿易関連遺産）として認定され、その歴史的価値が改めて評価されました。

施設概要

旧門司税関は、外観の美しさだけでなく、内部の展示も充実しており、訪れる人々に税関の歴史や門司港の発展について深く理解する機会を提供しています。1階の常設展示コーナーでは、税関の業務内容や歴史的な資料が展示され、エントランスホールは広々とした空間で、休憩室や喫茶店「レトロカフェ」は訪れる人々にくつろぎの場を提供しています。2階のギャラリーでは、様々な企画展が開催され、展望室からは門司港の美しい景色を一望できます。

周辺施設

旧門司税関の周辺には、門司港レトロ地区の他の観光施設も点在しており、あわせて楽しむことができます。

門司港レトロハイマート: 歴史的な建物を活用した複合施設で、ショッピングや食事を楽しむことができます。
北九州市大連友好記念館: 北九州市と中国の大連市との友好関係を記念した施設で、両市の歴史や文化を紹介しています。
ブルーウイングもじ: 跳ね橋として有名な橋で、開閉の様子を見ることができます。

交通アクセス

旧門司税関へのアクセスは以下の通りです。

鉄道: JR九州 門司港駅から徒歩5分。
船舶: 関門汽船 門司港桟橋から徒歩4分。
自動車:
関門橋 門司港ICから車で約7分。
九州自動車道 門司ICより車で約8分。
北九州高速 春日ランプより車で約5分。

関連事項

門司港レトロ: 旧門司税関を含む、門司港周辺の歴史的建造物を活用した観光エリア。
門司税関: かつて門司港に存在した税関の歴史。

外部リンク

株式会社アプル総合計画事務所

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