北京中医薬大学

北京中医薬大学

北京中医薬大学（ペキンちゅういやくだいがく）は、中華人民共和国の首都である北京市に位置する、伝統中国医学を専門とする国立医科大学です。中国政府によって「国家重点大学」および「211工程」の指定を受けており、中国における中医学教育と研究の中核的な役割を担っています。

歴史

1956年に北京中医学院（Beijing College of Traditional Chinese Medicine）として設立されたのが始まりです。1960年には早くも国家重点大学に指定され、その地位を確立しました。2000年には北京針灸骨傷学院と合併し、現在の北京中医薬大学へと改組されました。この合併により、鍼灸や骨傷の分野も包含した、より総合的な中医薬大学となりました。

学部

北京中医薬大学は、多様な分野を網羅した学部を擁しています。

基礎医学院: 中医学の基礎理論や基礎医学を研究する学部です。
人文学院: 中医学の歴史や文化、哲学などを研究する学部です。
鍼灸学院: 鍼灸の理論や技術を研究・教育する学部です。
管理学院: 医療管理や医療政策などを研究する学部です。
護理学院 (看護): 看護師を養成する学部です。
国際学院: 外国人留学生向けの中医学教育を行う学部です。
臨床医学院: 中医学の臨床実践を教育・研究する学部です。
中薬学院: 中薬（漢方薬）の理論や薬理、調剤などを研究する学部です。

付属病院

北京中医薬大学には、３つの主要な付属病院があります。これらの病院は、学生たちの臨床実習の場であるとともに、地域医療にも貢献しています。

東直門医院: 574床を有する、北京市東城区に位置する病院です。
東方医院: 638床を有する、北京市豊台区に位置する病院です。
望京医院: 500床を有する、北京市朝陽区に位置する病院です。

日本中医学院

北京中医薬大学は、日本においても中医学の教育機関と提携関係にありました。その一つが「日本中医学院」です。この学院は、1991年11月に「北京中医薬大学継続教育日本分校」として設立されました。その後、2002年に「北京中医薬大学日本校」となり、2018年1月には現在の名称である「日本中医学院」に改称されました。

この学院は、日本の伝統医学への関心の高まりと、中国の中医薬の国際化という両方の流れが合致して誕生しました。ただし、日本の文部科学省に承認された正規の大学や専修学校ではなく、私塾として運営されていました。日本における中医学の普及に貢献しましたが、日本の大学制度とは異なる点に注意が必要です。

関連項目

国家重点大学
211工程
中国薬科大学
中医学

外部リンク

北京中医薬大学
北京中医薬大学日本校
大学の概要 北京中医薬大学／中国の主要大学（Science Portal China）


北京中医薬大学は、中国の伝統医学を牽引する重要な教育機関であり、その活動は国内外に大きな影響を与えています。中医学に関心のある方にとって、その歴史、教育内容、関連機関などを知ることは非常に有益です。

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