北原由夫

北原由夫（1930年 - 2018年）は、昭和から平成にかけて活躍した歌人であり、日本文学研究者です。江戸川短期大学の名誉[[教授]]および元学長という教育者としての顔も持ち合わせていました。

長野県上伊那郡高遠町（現在の伊那市）に生まれ、東洋大学を卒業後、東京文化短期大学の教授を経て、江戸川女子短期大学の教授に就任しました。2003年には江戸川短期大学の学長に就任し、後進の育成に尽力しました。また、島木赤彦研究会の名誉会長としても、その研究と普及に貢献しました。

歌人としては、新井章に兄事し、その影響を受けながら独自の歌風を確立しました。その作品は、自然や人間の情感を繊細に捉え、多くの人々の心を魅了しました。

研究者としては、特に近現代の歌人を研究対象とし、その作品や生涯を深く考察しました。著書には、『歌人古泉千樫』や『信濃の歌人新井章論』などがあり、これらの研究は、歌壇において高く評価されています。

教育者としては、学生たちに文学の面白さや奥深さを伝え、多くの人材を育成しました。江戸川短期大学の学長を務めた際には、大学の発展に貢献し、その功績から名誉[[教授]]の称号を贈られました。

2010年春には、長年の教育・研究活動が評価され、瑞宝小綬章を受章しました。これは、北原由夫のこれまでの功績が社会的に認められたことを示すものです。

主な著書には、『山 心象と風景 歌とエッセイ』、『児童の文学その教育と文化』、『日本現代歌人叢書 北原由夫歌集』、『歌人古泉千樫』、『信濃の歌人新井章論』、『歌人新井章論 東京編』などがあります。また、共著として『日本韻文史』を新井章、武田政市と共に執筆しています。

北原由夫は、歌人、研究者、教育者として、多岐にわたる分野で活躍し、日本の文学界に大きな足跡を残しました。その功績は、今後も多くの人々に語り継がれていくでしょう。


主な著書
『山 心象と風景 歌とエッセイ』（教育出版センター、1984年）
『児童の文学その教育と文化』（教育出版センター、1986年/謙光社、1988年）
『日本現代歌人叢書 北原由夫歌集』（芸風書院、1990年）
『歌人古泉千樫』（短歌新聞社、1999年）
『信濃の歌人新井章論』（短歌新聞社、2000年）
『歌人新井章論 東京編』（短歌新聞社、2004年）

共著
* 『日本韻文史』（新井章、武田政市著、桜楓社、1979年）

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