北原進

北原進（きたはら すすむ）

プロフィール

北原進は、1934年5月29日に東京市杉並区で生まれました。日本の歴史学者であり、立正大学の名誉教授として知られています。専門は近世民衆史であり、特に江戸時代における人々の生活や社会構造について研究しています。その研究成果は、数多くの著書や論文として発表されています。

学歴と職歴

東京大学教育学部付属高校を卒業後、立正大学経済学部に進学しました。1961年には同大学院修士課程を修了し、経済学部の助手としてキャリアをスタートさせました。その後、立正大学で助教授、教授を歴任し、2005年に定年退任、名誉教授となりました。また、江戸東京博物館都市歴史研究室長を務めるなど、研究活動だけでなく、文化・歴史に関する普及活動にも貢献しました。

研究活動

北原進の研究は、近世民衆史、特に江戸時代の社会構造や生活文化に焦点を当てています。著書には、『江戸の札差』、『百万都市江戸の生活』、『江戸の高利貸 旗本・御家人と札差』などがあり、これらの著作を通じて、当時の人々の暮らし、経済活動、社会関係などを詳細に分析しています。また、古文書の解読にも精通しており、その知識を生かして『近世農村文書の読み方・調べ方』や『独習江戸時代の古文書』といった、歴史研究のための実用的な著書も執筆しています。

社会活動

北原進は、日本歴史学協会の会員であり、歴史教育にも強い関心を持っています。家永三郎の教科書検定訴訟を支持するなど、歴史研究における自由と公正さを擁護する立場を明確にしています。

主な著書

『長州藩士桂家文書』(1979年)
『近世農村文書の読み方・調べ方』(1981年)
『江戸の札差』(1985年)
『百万都市江戸の生活』(1991年)
『八百八町いきなやりくり』(2000年)
『独習江戸時代の古文書』(2002年)
『江戸の高利貸 旗本・御家人と札差』(2008年)

共編著

『中央区の歴史』(1979年)
『郷土東京の歴史』(1998年)
『大江戸透絵図 千代田から江戸が見える』(2003年)
* 『近世における地域支配と文化』(2003年)

まとめ

北原進は、近世民衆史研究における第一人者であり、その研究成果は、江戸時代の歴史を理解する上で欠かせないものです。教育者としても多くの学生を育て、日本の歴史学の発展に大きく貢献しました。また、歴史学の知識を社会に還元するための活動も積極的に行い、その功績は多岐にわたります。

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