北宇都宮拡幅

北宇都宮拡幅

北宇都宮拡幅は、栃木県宇都宮市から塩谷郡高根沢町に至る国道4号の改良事業です。この区間は宇都宮市街地を通過する主要幹線道路であり、近年の経済発展や人口集中に伴い交通量が著しく増加していました。特に、新4号国道や宇都宮環状道路の整備により、交通渋滞が深刻化していました。

事業概要

北宇都宮拡幅は、従来の2車線道路を4車線に拡幅する事業で、主な目的は以下の通りです。

交通渋滞の緩和: 交通容量を増やすことで、慢性的な渋滞を解消します。
県北地域へのアクセス強化: 円滑な交通を確保し、地域間の連携を促進します。

事業の進捗に合わせて、高根沢町では宅地開発や土地区画整理事業、関連道路の整備などが進められ、沿線地域の発展に大きく貢献しました。また、交通事故の減少や騒音レベルの低下といった効果も確認されています。

主要データ

起点: 栃木県宇都宮市平出工業団地（新4号国道石橋宇都宮バイパス、国道4号現道、国道119号豊郷バイパス交点）
終点: 栃木県塩谷郡高根沢町上阿久津
全長: 9.0km
幅員: 25.0m
構造規格: 第3種1級
設計速度: 80km/h
車線数: 全線片側2車線
全体事業費: 約150億円

沿革

1972年度: 起点から塩谷郡高根沢町宝積寺までの5.1kmが事業化。
1985年度: 起点から下岡本交差点までの0.75kmが4車線で供用開始。
1989年5月16日: 鬼怒川橋の新橋（下り）が供用開始。同時に、新鬼怒川橋（上り専用）と合わせて鬼怒川渡河部2.05km（河内郡河内町東岡本（現宇都宮市東岡本町）から高根沢町宝積寺まで）が4車線で供用開始。
1989年度: 高根沢町宝積寺から終点までの3.9kmが事業化。
1991年度: 下岡本交差点から河内町東岡本までの2.3kmが4車線で供用開始。
2004年3月: 高根沢町宝積寺から終点までの4車線化が完了し、全区間が4車線で供用開始。

9. 0kmという長い区間の現道拡幅事業であり、整備効果を早期に発現するため、交通需要が高く渋滞の著しい宇都宮市側及び鬼怒川渡河断面部の交通容量を確保するためにそこから順次4車線化を進められました。1991年度までに鬼怒川渡河以南の5.1kmを4車線で供用開始し、その後、鬼怒川以北3.9kmの4車線化を進め、2004年3月に全ての事業が完了し、全区間4車線供用開始となりました。

交差する主な道路

国道119号豊郷バイパス（宇都宮環状道路）
新4号国道石橋宇都宮バイパス（宇都宮環状道路）
栃木県道73号上横倉下岡本線（下岡本交差点）
栃木県道158号下岡本上三川線
国道408号（宝積寺交差点）
栃木県道10号宇都宮那須烏山線（宝積寺交差点）

特に、国道408号と県道10号が交差する宝積寺交差点では、朝の通勤時間帯に宇都宮から烏山町や真岡市方面への渋滞が最大1800mに達するなど、慢性的な交通渋滞が発生していました。このため、拡幅事業と並行して右折レーンや直進左折レーンの延伸工事が行われ、交差点の形状が改良されました。

沿線施設

三菱重工精密鋳造
三菱製鋼宇都宮製作所
宇都宮木材栃木工場
日通商事宇都宮LSセンター
栃木明治牛乳
カトーレック宇都宮支社
栃木県畜産会館
東北本線岡本駅
宇都宮市立岡本小学校

参考文献

国道4号・北宇都宮拡幅　事後評価

関連事項

国道4号
日本のバイパス道路一覧

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