北川昌弘

北川 昌弘（きたがわ まさひろ）は、1957年9月24日生まれの日本の女性アイドル研究家です。通称「マンボウ北川」として広く知られ、長年にわたり日本のアイドル文化に関する多角的な分析や情報発信を行ってきました。

主な活動

北川氏の活動は多岐にわたります。専門家としての執筆活動に加え、テレビやラジオなどのメディアに解説者として出演し、アイドルに関する深い知識と洞察を届けています。特に注目されるのは、芸能イベントの現場における精力的な取材活動です。記者会見、制作発表、CDや映像ソフトの発売記念イベント、映画の試写会など、様々な機会に自ら足を運び、情報収集を行っています。これらの取材は、彼が独自に作成・発表しているアイドル人気指標『T.P.Mランキング』のデータ収集という重要な目的を担っています。

経歴

北海道に生まれ、成蹊大学を卒業しています。彼のキャリアは、1985年に自身でアイドルに関する独自の人気指標である『T.P.ランキング』の作成を始めたことに端を発します。1988年からはオフィスK21に所属し、アイドルに関する詳細なデータを網羅した書籍シリーズ『NIPPONアイドル探偵団』を宝島社から刊行開始しました。このシリーズは多くのアイドルファンや研究者にとって貴重な資料となり、書籍版は2004年まで継続されました。

メディアにおける露出も多く、1991年から1992年にかけてはフジテレビのオーディション番組『ゴールド・ラッシュ!』で審査員を務め、多くの若手タレントの誕生に関わりました。また、雑誌『ザテレビジョン』のドラマアカデミー賞では、1996年から1998年にわたり審査員を務め、2013年の時点でもこの役職を継続するなど、ドラマ批評においても専門性を発揮しています。『TVぴあ』のTVぴあドラマ大賞でも審査員を務めるなど、エンターテインメント全般への深い造詣を持っています。

組織的な活動としては、1999年にオフィスK21を離れ、新たに設立されたT.P.M.に参画しました。しかし、2006年にはT.P.M.を退社し、以降はフリーランスの研究家として活動を続けています。同年には、エンターテインメント業界の優れた業績を表彰する『Invitation AWARDS 2006』の審査委員も務めました。

主な著作（共著）

北川氏の研究活動は、多くの出版物として結実しています。共著として知られる主なものには以下の作品があります。

『NIPPONアイドル探偵団』シリーズ
『愛しの女優パラダイス―101人のドラマヒロイン』（1990年、JICC出版局）
『TVドラマ女優名鑑』
『CMアイドル名鑑』
『山口百恵→AKB48 ア・イ・ド・ル論』（2013年、宝島社新書）

これらの著作を通じて、アイドルの歴史や系譜、それぞれの時代のスターたちの詳細なデータを提供しています。

メディア出演・連載

テレビ番組では、エンタ!371やPigoo HDで放送されていたアイドル専門番組『アイドル“独断と偏見”情報局』（2003年放送開始）にレギュラー出演していたほか、かつて深夜に人気を博した情報番組『トゥナイト2』にも出演しました。

インターネット上でも活発に情報発信を行い、2006年にはインターネットアイドル情報サイト「アイトピックス」内のコンテンツ「ムービーニュース」に登場しています。また、同時期には講談社が運営していたケータイサイト「e-FRIDAY」で「マンボウ北川のアイドル追っかけレポート」という連載を持っていました。さらに、シーライツとT.P.M.が運営していた「日刊アイドルニュース」にも関与していました。

雑誌媒体においても、様々なジャンルの雑誌でアイドルに関する連載や記事を執筆しています。

『月刊少年チャンピオン』（秋田書店）：コラム「美少女通信」
『スコラ』（スコラマガジン）：コラム「ランキング×ランキング」
『ヤングチャンピオン』（秋田書店）：コラム「旬感少女」7
* 『週刊ファミ通』（エンターブレイン）：ゲーム関連ながらアイドルを取り上げたコラム「Pick Up Girl」（不定期掲載）

まとめ

北川昌弘氏は、独自の視点と現場での取材活動に基づいた豊富なデータによって、日本のアイドル文化の動向を追い続け、その魅力を多角的に伝えてきた重要な存在です。出版やメディア出演を通じた彼の活動は、多くの人々にとってアイドル界への理解を深める一助となっています。

もう一度検索