トゥナイト2

『トゥナイト2』：深夜を彩ったワイドショーの22年

1994年4月4日から2002年3月29日までの8年間、テレビ朝日系列で放送された『トゥナイト2』は、深夜の視聴者を魅了したワイドショー・情報バラエティ番組でした。前番組『トゥナイト』の流れを汲みつつ、情報の内容をさらに多様化。深夜番組における「脱・お色気」のトレンドとは一線を画し、乱一世、北野誠、山本晋也といった個性豊かなリポーター陣が、時に過激な、しかし視聴者の心を掴む企画を展開しました。

番組は、エンターテイメント性の高い企画と社会派の取材を巧みに融合させていました。発売直後の『たまごっち』紹介やPlayStation 2の特集、うるう年特集など、話題のトピックを独自の切り口で取り上げた一方、阪神・淡路大震災の被災地リポートなど、社会問題にも鋭く切り込んでいました。特にPlayStation 2の特集では、他の番組がDVD機能を強調する中、ゲーム機としての機能に焦点を当てた点が『週刊ファミ通』から取材を受けるほど高く評価されました。また、ゲームソフト『ときめきメモリアル3』の特集や東京ゲームショウの取材など、ゲーム業界にも積極的にアプローチしていました。

司会を務めたのは石川次郎。アシスタントには雪野智世、斎藤陽子、下平さやか、伊藤由希子ら、個性豊かな女性アナウンサーが番組を支えました。リポーター陣も、男性では乱一世、北野誠、杉作J太郎、勝谷誠彦、生江有二、山本晋也らがレギュラーとして活躍。山本晋也の「ほとんどビョーキ」は流行語になるほどでした。女性リポーターには、青木愛、荒木久美子、飯島みゆき、いしいその、井上直美、依玲、インリン、上杉梨華、遠藤あゆみ、岡元あつこなど多くのタレントが名を連ね、その個性と存在感は番組の大きな魅力となっていました。中には、沢口みきや夢野まりあといった、当時としては話題性のある出演者もいました。

番組は終盤まで安定した視聴率を維持していましたが、テレビ朝日の編成方針変更により、2002年3月29日に惜しまれつつ終了。1980年の『トゥナイト』開始から22年に及ぶ歴史に幕を閉じました。『トゥナイト』を含めた通算放送回数は4101回にも及びます。その終了は、テレビ朝日の深夜ワイドショーの歴史に一つの区切りをつけ、平日深夜の帯ワイド番組は2009年の『お願い!ランキング』開始まで、一時途絶えることとなりました。

『トゥナイト2』は、視聴者から多くの苦情も寄せられていました。特に、過激な表現やCM軽視に関する指摘は、番組制作側にも改善の必要性を突きつけました。青少年への影響を懸念する声も高く、放送内容の修正を余儀なくされた時期もありました。しかし、それらの批判を真摯に受け止め、番組は徐々に改善。終盤には、性描写などを控えた落ち着いた内容へと変化していました。

番組のテーマ曲はオープニングとエンディングで異なり、3か月ごとに変更されていました。放送時間は当初は月曜から木曜の23:55～翌0:50でしたが、放送期間中に変更されました。また、『大相撲ダイジェスト』や『熱闘甲子園』などの放送時には放送時刻を遅らせることもありました。九州朝日放送では、『ドォーモ』放送のため1時間遅れで放送されていたことも特徴です。

2016年にはCSテレ朝チャンネル2で『甦るトゥナイト2』として復活し、かつての出演者たちが当時の思い出を語りました。番組は、日本の深夜番組の歴史において、独特の個性と存在感を示した番組として記憶されています。

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