北広島市総合体育館

北広島市総合体育館

北広島市総合体育館（きたひろしましそうごうたいいくかん）は、北海道北広島市に設けられた総合スポーツ施設の一つである。市の中心部からほど近い「きたひろしま総合運動公園」の敷地内に位置しており、2023年に誕生した野球場であるエスコンフィールドHOKKAIDOにも隣接している。この体育館は1986年にその供用を開始して以来、地域住民の健康増進や多様なスポーツ活動の拠点として広く利用されてきた。

施設は多岐にわたるスポーツニーズに応えるため、複数のエリアで構成されている。中心的な空間であるメインアリーナは、およそ40メートル×42メートルの広さを有し、バスケットボール、バレーボール、バドミントン、テニスなど、様々な屋内球技や競技に対応が可能である。このアリーナには602席の固定観客席が設けられており、公式戦や大会の開催時には多くの観客を収容することができる。さらに、メインアリーナと並行して利用できるサブアリーナも設けられており、その広さは約30メートル×19メートルで、練習や規模の小さいイベントに活用されている。

球技場機能の他にも、市民の体力向上や健康維持を目的としたトレーニング室が設置されている。最新のトレーニング機器が備えられ、個人でのワークアウトや指導を受けることが可能である。武道愛好家のために設計された武道場もあり、約15メートル×15メートルの広さで、柔道や剣道、空手などの練習や稽古に使用されている。

スポーツ活動以外の目的にも対応できるよう、館内には会議室や研修室も用意されている。これらのスペースは、スポーツ団体のミーティングや講習会はもちろん、地域の様々な会合や文化活動など、多目的な利用が可能である。

特筆すべき施設として、体育館の建物内部には1周160メートルのランニングコースが整備されている。これは、悪天候時でも屋内でウォーミングアップや軽い運動を行うことができるため、利用者に重宝されている。また、高齢者を中心に人気のある軽スポーツであるゴロッケーコースも設置されており、幅広い年代の人々が楽しめる配慮がなされている。

北広島市総合体育館は、その開設以来、数々の記憶に残るイベントの舞台となってきた。特に、竣工して間もない1986年8月には、当時のバレーボール全日本女子チームの強化合宿が実施された。さらに、同年10月18日には、強豪国であるブラジルナショナルチームを迎えて国際親善試合が開催され、多くのバレーボールファンが熱戦を見守った。これは、この体育館が国際レベルの競技施設としても通用することを示した事例である。

また、プロスポーツの公式戦会場としても利用された実績がある。国内男子プロバスケットボールリーグであるNBLが開催されていた時代には、北海道を代表するプロチームであるレバンガ北海道のホームゲームがこの体育館で開催されたことがある。これにより、地域住民にトップレベルのスポーツ観戦の機会を提供した。

交通アクセスについては、公共交通機関を利用する場合、JR千歳線の北広島駅から歩いて約15分の距離にある。また、バスを利用する場合は、北海道中央バス（大曲営業所が運行）の「Fビレッジ入口・総合体育館」バス停留所で降りると、徒歩約1分で到着する。車でのアクセスも便利であり、きたひろしま総合運動公園の駐車場を利用できる。

北広島市総合体育館は、その充実した施設群により、様々な屋内スポーツに対応し、過去には国際大会やプロリーグの試合も開催されるなど、高い機能を備えている。地域におけるスポーツの振興、市民の健康増進、そしてコミュニティ活動の活性化に欠かせない重要な拠点であり続けている。隣接するFビレッジとの連携も含め、今後もその役割はますます大きくなることが期待される。

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