北広島駅

北海道北広島市中央6丁目に位置する、北海道旅客鉄道（JR北海道）千歳線の駅です。駅番号はH07が付与されています。電報略号はキヒ、事務管理コードは▲131405です。地域の主要駅として、通勤・通学客や、近年は北海道日本ハムファイターズの本拠地エスコンフィールドHOKKAIDOへのアクセス拠点としても多くの利用があります。

歴史

北広島駅は、大正末期の1926年 8月21日に北海道鉄道札幌線の駅として誕生しました。当時の種別は一般駅でした。太平洋戦争中の1943年 8月1日には、戦時買収により北海道鉄道が国有化され、鉄道省（後の国鉄）千歳線に組み込まれることになります。

戦後、路線の改良が進み、1966年9月には北広島・恵庭間が、1973年 9月9日には苗穂・北広島間がそれぞれ複線化されました。駅機能の変化としては、1974年 12月20日に貨物取り扱いを終え、駅舎は橋上化されています。さらに1984年 2月1日には荷物扱いも廃止されました。

国鉄の分割民営化に伴い、1987年 4月1日からJR北海道の駅として新たな歴史を刻み始めます。民営化後の1988年11月には構内の改良が行われ、ホームが2面3線から2面4線に拡充されました。1995年 11月19日には駅舎が移転・開設され、同時に駅売店（キヨスク）も営業を開始しました。自動改札機は1998年 12月12日に設置され、利用が始まりました。駅施設と直結する東西連絡橋兼広場空間「エルフィンパーク」は2000年 3月5日に完成し、市民の交流拠点となっています。交通系ICカード「Kitaca」は2008年 10月25日から利用可能となりました。

近年では、北海道日本ハムファイターズの本拠地移転という大きな変化がありました。これを見据え、2020年10月からは将来的な乗客増加に対応するためのホーム延伸などの改良工事が始まりました。特に下り線ホーム（3・4番線）は2022年 12月25日に沼ノ端方向へ88メートル延伸され、あわせてエレベーター専用の改札口も新たに設けられています。この間、エルフィンパーク内には北海道四季彩館（2022年 3月23日開店）や福祉ショップ「ふゅーる」（キヨスク跡地に2022年 4月7日移転開業）といった施設も整備されています。

駅名の由来

駅名は、この地に入植した広島県の人々にちなみ、自治体名が「広島村」とされたことに由来しています。広島県広島市にある同名の駅との混同を避けるため、駅名に「北」が冠されました。その後、自治体も町から市へ移行する際に、駅名として定着していた「北広島」が採用され、市の名称も北広島市となっています。

駅構造

北広島駅は島式ホーム2面と、それらを結ぶ橋上駅舎を持つ構造です。線路配置は外側（1番線、4番線）が本線、内側（2番線、3番線）が待避線となっています。早朝・夜間を除いた多くの普通列車が、ここで快速「エアポート」と接続したり、特急列車の通過待ちを行ったりします。

前述の通り、札幌方面へ向かう3番・4番線ホームは、エスコンフィールドHOKKAIDO開業に伴う混雑緩和のため、2022年 12月25日に88メートル延長されました。これは、試合開催時に多くの乗降客が見込まれる快速「エアポート」などの停車位置をずらし、ホーム上の混雑を緩和するための措置です。

駅員が常駐する社員配置駅で、みどりの窓口、自動券売機、話せる券売機、自動改札機、ステーションATM（駅ナカBANK）などの設備が整っています。バリアフリー対応として、以前はホームへのエレベーター利用には駅員の立ち会いが必要でしたが、本拠地移転に合わせた改良により、2022年にエレベーター前に自動改札機が設置されたことで、エレベーター専用改札口として正式に利用できるようになりました。

駅には、東西を結ぶ連絡通路と広場空間を兼ねた「エルフィンパーク」が直結しています。ここには「市民交流広場」や「市民サービスコーナー」が設けられ、イベント開催や行政サービス、情報提供など、市民の利便性向上に寄与しています。

将来的な展開として、JR北海道は北広島市からの要請を受け、新球場に隣接する新たな駅（仮称：北海道ボールパーク駅）の設置計画を進めていますが、快速「エアポート」はこの新駅には停車させず、北広島駅と新駅で乗客を分散させる方針が示されています。

利用状況

2023年度における1日平均乗車人員は9,013人であり、これはJR北海道管内の駅としては7番目に多い数字となっています。

駅周辺

北広島駅は、周辺に広がる北広島団地をはじめ、北広島市役所、総合体育館、レクリエーションの森といった公共施設、さらに工業団地や星槎道都大学などへの最寄り駅として、地域の中心的な役割を担っています。

特に西口側では、北海道日本ハムファイターズの新球場開業を見据えた再開発が進められています。2020年12月には、不動産会社である日本エスコンによる提案に基づいた計画案が公表され、18階建ての複合ビル、駅と新球場を結ぶシャトルバス乗り場、分譲マンション、保育所などが整備される予定です。複合ビル内にはホテル、飲食店、イベントスペースなどが設けられ、駅に直結する歩行者空間も整備される見込みです。

また、新球場へのアクセス改善として、2021年2月には、北広島市が新球場と北広島駅、新札幌駅を結ぶ有料路線バスの運行を発表しました。北海道内の民間バス事業者により、新球場開業にあわせて2023年3月から運行が開始されています。この路線バスは、試合がない日も運行されます。

主な周辺施設として、東口側には北広島市芸術文化ホール（花ホール）、図書館、北広島病院、石屋製菓北広島工場などがあり、西口側には厚別警察署北広島駅前交番、北広島市消防本部、東光ストア、北海道銀行、北洋銀行、北広島郵便局、コープさっぽろ、マックスバリュなどがあります。

バス路線

駅からは、東口と西口の両方にバス停留所が設置されており、各方面への路線バスが運行しています（2023年10月1日現在）。

東口: ジェイ・アール北海道バスが発着し、大谷地、新札幌、長沼、南幌方面への路線があります。
西口: 北海道中央バスが発着しており、大曲、福住駅、札幌駅前方面や、さんぽまち、東部線方面への路線が利用できます。駅前の北広島ターミナルビル内には案内所も設置されています。また、エスコンフィールドHOKKAIDOへのシャトルバス専用乗り場も設けられており、試合開催日だけでなく、試合がない日も運行されています（北海道バス、千歳相互観光バスが共同運行）。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）
■千歳線

島松駅 (H08) - 北広島駅 (H07) - （西の里信号場） - 上野幌駅 (H06)

※この記述は、提供された情報を基に辞書的な説明として再構成したものです。最新の情報や詳細については、JR北海道の公式サイト等をご確認ください。

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