北本久仁衛

北本久仁衛：ヴィッセル神戸の象徴、そしてその先へ

1981年奈良県生まれの北本久仁衛氏は、2000年のプロ入りから2018年まで、実に19シーズンもの間ヴィッセル神戸でプレーした元サッカー選手です。主にセンターバックとしてチームの守りを支え、ディフェンスリーダーとしてその存在感は絶大でした。ヴィッセル神戸公式サイトでも「クラブの象徴」と称されるほど、チームに貢献しました。

神戸での活躍と挑戦

長きに渡る神戸でのキャリアにおいて、北本氏はセンターバックとしてだけでなく、右サイドバックも経験するなど、その守備範囲の広さを示しました。攻撃面でも、的確なパスで攻撃の起点となり、2009年には自身の通算200試合出場をダイレクトボレーという華麗なゴールで飾りました。J2降格が決まった2006年にはJ1クラブからのオファーもあったものの、神戸への強い愛着から残留を決断。2007年から2010年にかけては副主将も務め、チームの中心選手として活躍しました。2011年には全試合出場を果たし、2試合連続ゴールも記録するなど、攻守両面で活躍しました。

逆境と復活

順風満帆だったキャリアに影を落とす出来事が起こります。2013年1月、メディカルチェックで肋骨に腫瘍が見つかり、手術を受けました。悪性腫瘍でしたが、手術と治療を経て、半年後には実戦に復帰。その強い意志と回復力には多くの人々が感銘を受けました。

海外挑戦と現役引退

2018年シーズン終了後、神戸を退団した北本氏は、新たな挑戦としてタイリーグに挑戦します。しかし、所属したクラブの経営難により、移籍先を変更することになりました。2020年2月、古巣ヴィッセル神戸が北本氏の現役引退を発表。2月23日の横浜FC戦で引退セレモニーが予定されていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により延期となりました。

指導者としてのキャリア

現役引退後、北本氏はヴィッセル神戸のスクールコーチに就任しました。長年にわたる選手経験を生かし、若い世代の育成に尽力しています。その後、トップチームのアシスタントコーチ、コーチへとキャリアを積み重ね、指導者としても活躍の場を広げています。

人となり

トレードマークはスキンヘッド。2003年に土屋征夫氏に影響を受け、スキンヘッドにしたそうです。当時、チームメイトだった土屋氏、シジクレイ氏との3バックは「ピカッとスリー」と呼ばれ話題になりました。また、長渕剛の大ファンとしても知られており、かつてチームメイトだった近藤岳登氏と共にライブ映像に映ったこともあるそうです。

経歴

ユース経歴: 登美ヶ丘サッカークラブ、奈良市立登美ヶ丘北中学校、奈良育英高校
プロ経歴: ヴィッセル神戸、シモークFC、チャムチュリー・ユナイテッドFC
代表歴: U-18、U-19、U-20、U-22、U-23日本代表、アテネオリンピックバックアップメンバー
指導歴: ヴィッセル神戸 スクールコーチ、アシスタントコーチ、コーチ

北本久仁衛氏のキャリアは、サッカー選手としてだけでなく、人としても多くの感動を与えてきました。彼の今後の活躍にも期待が高まります。

もう一度検索