北河賢三

北河賢三（1948年生まれ）は、日本近現代史を専門とする著名な歴史学者です。早稲田大学教育・総合科学学術院教授として、後進の育成にも尽力しています。所属学会は歴史学研究会、日本史研究会であり、戦後日本の社会・文化史、戦時期日本の思想と文化を主要な研究テーマとしています。

北河氏の研究は、日本の近現代史における社会、文化、思想の変遷を深く掘り下げている点が特徴です。特に、戦時期の国民総動員体制や、戦後の文化運動、青年団、戦争未亡人といったテーマに着目し、多角的な視点から歴史の実相に迫っています。

主な著書として、以下のものが挙げられます。

『国民総動員の時代　シリーズ昭和史6』（岩波ブックレット、1989年）：戦時期の日本の社会構造を分析し、国民生活がどのように動員体制に組み込まれていったかを考察しています。
『戦後の出発　文化運動・青年団・戦争未亡人』（青木書店、2000年）：戦後の社会において、文化運動、青年団、戦争未亡人といった存在がどのような役割を果たしたのか、その歴史的意義を明らかにしています。
『戦争と知識人』（山川出版社・日本史リブレット、2003年）：戦争という非常時において、知識人がどのように行動し、どのような思想を抱いたのか、その実態を分析しています。
『戦後史のなかの生活記録運動　東北農村の青年・女性たち』（岩波書店、2014年）：戦後の東北農村における生活記録運動に着目し、青年や女性たちがどのように生活を記録し、社会と関わっていったのかを明らかにしています。

これらの著書は、昭和史研究における重要な貢献であり、戦後日本の社会や文化を理解する上で欠かせない資料となっています。北河氏の論文はCiNiiで確認できます。

北河賢三の研究は、歴史学の分野において多大な影響を与えており、今後の研究活動にも大きな期待が寄せられています。

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