北海道農業研究センター

北海道農業研究センター

北海道農業研究センターは、農業・食品産業技術総合研究機構（農研機構）に属する研究所の一つで、北海道地域における農業研究の中核拠点です。水稲、畑作、酪農など、北海道の基幹産業を支える大規模生産システムの確立や、冷夏や厳冬といった低温環境に対する基礎研究を推進しています。

概要

北海道農業研究センターは、北海道の農業特性に対応した研究開発を幅広く行っています。具体的には、以下の分野が挙げられます。

水田作: 北海道における良質な米の安定生産のための品種開発や栽培技術の確立。
畑作: じゃがいも、麦類、豆類、てんさいなど、主要な畑作物の品種改良や栽培技術の向上。
酪農: 乳牛の飼養管理技術の改善や、飼料作物の開発。
低温環境への対応: 冷夏や厳冬といった気象条件に強い作物品種の開発や、低温環境下での栽培技術の確立。

これらの研究を通じて、北海道農業の持続的な発展と、食料の安定供給に貢献しています。

所在地

北海道札幌市豊平区羊ケ丘1番地

かつては札幌ドームが立地していた場所に位置しています。

沿革

北海道農業研究センターは、戦後の農業研究体制の再編の中で誕生し、数々の変遷を経て現在に至ります。

1950年：旧北海道農業試験場が、国立の農林省北海道農業試験場と、北海道立農業試験場、北海道立種畜場、北海道立種羊場に分離。北海道農業試験場に札幌農事改良実験所を併合。本場は琴似（現札幌市西区）、畜産部は羊ケ丘（現札幌市豊平区）に設置。各地に隔地研究室を設置（恵庭、遠軽、美唄、紋別、安平、喜茂別）。
1953年：火山灰地研究室を安平から帯広市大正町へ移転。
1959年：芽室町に畑作部を設置し、火山灰地研究室を帯広市大正町から当地へ移転。
1960年：甜菜に関する試験研究を特殊法人てん菜研究所に移管。
1964年：本場に草地開発部を設置。
1965年：傾斜地研究室（喜茂別）を廃止。
1966年：北海道農業試験場本場が羊ケ丘に移転。本場跡地の一部は農試公園となる。
1973年：特殊法人てん菜研究所が廃止され、本場にてん菜部を設置。
1997年：麦育種、てんさい育種、ばれいしょ育種、遺伝資源利用の各研究室を芽室町の畑作研究センター（旧畑作部）に移す。
2001年：独立行政法人 農業技術研究機構 北海道農業研究センターに改組。
2003年：独立行政法人 農業・生物特定産業技術研究機構 北海道農業研究センターとなる。
2006年：独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センターとなる。
2010年：紋別試験地を廃止。

トピック

シャドークイーン: 北海道農業研究センターで育成された、アントシアニンを豊富に含む紫色のじゃがいも。

外部リンク

北海道農業研究センター
* 農業・食品産業技術総合研究機構

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