琴似

琴似（ことに）

琴似は、北海道札幌市西区に位置する地区です。その地名は、かつて札幌都心部を流れていた「コトニ（kotoni）」という川のアイヌ語名、「kot-ne-i」（窪地になっているもの）に由来するとされています。この地は、1872年に開拓使によって「琴似村」と命名され、1875年には屯田兵が入植し「琴似兵村」が開村されました。

地理・地形

琴似は、北はJR函館本線を境に八軒、東は二十四軒、南は北5条手稲通を境に山の手、西は琴似発寒川を境に発寒と隣接しています。地域内にはJR琴似駅と地下鉄琴似駅が存在しますが、両駅は直結しておらず、約800mの距離があります。

琴似本通（北海道道276号琴似停車場線、琴似栄町通）は、屯田兵村時代からのメインストリートで、地域の中心を結んでいます。この通り沿いには、西区役所、消防署、医療機関、商業施設、金融機関、ホテル、マンションなどが立ち並び、札幌市でも有数の繁華街となっています。

旧琴似川や琴似発寒川の扇状地の上に発達した市街地であり、一見平坦に見えますが、山側から八軒方面に向かって緩やかな傾斜があります。

歴史

琴似の歴史は、1857年頃に徳川幕府が家来を作男として開拓させたことに始まります。1872年には、開拓使によって「琴似村」と命名され、小樽 - 札幌間の中継拠点となりました。1875年には屯田兵が入植し、琴似兵村が開村。その後、官営幌内鉄道（現：JR函館本線）の琴似駅が開業し、交通の要所としての役割も担うようになりました。

1942年に琴似村は町制を施行し琴似町となり、1955年に札幌市と合併しました。1972年には札幌市が政令指定都市となり、西区琴似が誕生。1976年には札幌市営地下鉄東西線が開通し、琴似駅が開業しました。

近年では、大規模なマンション建設やJR琴似駅周辺の再開発が進み、街並みが大きく変化しています。

現在の琴似

琴似は、JR琴似駅と地下鉄琴似駅を中心に、商業施設や飲食店が充実したエリアです。琴似本通沿いには、西区役所や病院などの公共施設も集まっており、生活利便性の高い地域となっています。また、近年建設された高層マンション群は、琴似の新たなランドマークとなっています。

琴似地区は、歴史的な背景と現代的な都市機能が融合した、魅力的な街です。

周辺施設

西区役所
西区民センター
琴似神社
琴似屯田兵村兵屋跡
イオン札幌琴似店
マックスバリュ琴似店

交通

JR函館本線：琴似駅
札幌市営地下鉄東西線：琴似駅

関連項目

つぼ八（琴似創業）
北区北24条（同様の繁華街）
新琴似（屯田兵村が拓かれた地）

外部リンク

札幌市西区役所
* 琴似商店街振興組合

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