北見伸

マジシャン北見伸：マジック界のレジェンドとその軌跡

北見伸（きたみ しん）氏は、日本を代表するマジシャン、イリュージョニストです。1962年大阪府生まれ。本名は山上民夫。その華麗なる経歴は、数々の賞を受賞した輝かしい実績と、後進育成、そしてエンターテインメント界への多大な貢献によって彩られています。

マジックとの出会いから国際的な活躍へ

1979年、北見氏はマジシャン北見マキ氏に入門。研鑽を積み、マニピュレーションマジックでデビューを果たします。その後、北見氏の才能は瞬く間に開花。1984年にはニューヨークのジブリマジックショーやロサンゼルスのマジックキャッスルに出演するなど、早くから国際的な舞台で活躍を始めました。1988年のFISMマジックコンベンション（オランダ）や1990年のワールドマジックサミットへの参加は、彼の高い技術と表現力を世界に知らしめる契機となりました。

イリュージョンチーム「SHIN KITAMI & スティファニー」の結成と大型イリュージョンの挑戦

魔女軍団スティファニーを結成後、北見氏は「SHIN KITAMI & スティファニー」というイリュージョンチームを率いて、大型イリュージョンに挑戦。バイクの消失や車の出現など、スケールの大きなマジックショーで観客を魅了しました。その独創的な演出と高度な技術は、マジック界に新たな風を吹き込みました。

後進の育成とマジック界への貢献

北見氏は、単に自身の技を披露するだけでなく、マジック界の後進育成にも尽力してきました。マジック界のアイドルとして知られる瞳ナナやマジックジェミーをデビューさせ、プロデュースを通して、マジック界の未来を担う人材を育成。さらに、2000年から2005年にかけては、マジックミュージカルの公演をプロデュースするなど、エンターテインメント界全体への貢献も著しいです。

芸能界とのコラボレーションと多様な活動

北見氏の活躍はマジック界にとどまりません。2002年には帝劇の「ジャニーズ ミュージカル SHOCK」のマジック指導、2003年には帝劇「イーストウィックの魔女たち」のマジック指導を行うなど、数々の舞台作品に携わりました。CMやテレビ番組への指導やプロデュースなども行い、その才能は多方面で高く評価されています。

家族との絆と新たな挑戦

2001年には実子である山上兄弟がマジシャンとしてデビュー。北見氏は、山上兄弟のマジックグッズ、ビデオ、DVD、書籍などの監修やプロデュースも手掛け、家族の絆とマジックへの情熱を繋いでいます。2012年には催眠術を習得し、ステージショーとしての催眠ショーの研究にも取り組むなど、常に新たな挑戦を続けています。

数々の受賞歴と公演活動

北見氏の功績は、数々の賞によって証明されています。1982年の国立劇場「花形新人会」銀賞受賞を皮切りに、1986年のインターナショナルコンテスト（IBM）入賞、1990年の国立劇場「花形演芸会」受賞、1994年のPlatform magic Contestグランプリ受賞など、数々の栄光を手にしています。

また、1986年から現在まで、銀座や国立劇場、東京芸術劇場など、数多くの公演会場でリサイタルや芸術祭参加公演を開催。マジックミュージカルの構成演出、テレビCMのマジック指導、さらには、新庄剛志選手などの試合前パフォーマンスのプロデュースなど、その活動範囲は多岐にわたります。

出版活動と映像作品

1994年にはプロ用講習ビデオ『MAGIC OF JAPAN クロースアップ編』、1996年には『MAGIC OF JAPAN ステージ編』を発売。2006年には自身の経験や家族との関わりを綴った著書『息子たちよ！』を出版。2021年には台東区よりDVD『台東芸能文庫 マジシャン 北見伸』が発行されるなど、マジックの技術伝承にも貢献しています。

北見伸氏の未来

北見伸氏は、マジックという枠を超え、エンターテインメント界全体に貢献する、真のアーティストです。その類まれな才能と情熱は、これからも多くの人々を魅了し続けるでしょう。マジック界のレジェンドとして、彼の今後の活躍に期待が高まります。

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