北陸鉄道小松線

小松線の概要

小松線（こまつせん）は、石川県小松市の小松駅と鵜川遊泉寺駅を結んでいた北陸鉄道の鉄道路線です。全長は5.9kmで、起点と終点を含む8つの駅が設けられていました。この路線は、直流600Vで全線電化されており、すべて単線で運行されていました。しかし、モータリゼーションの進展に伴って利用者が大幅に減少したため、1986年5月31日をもって全線が廃線となりました。

路線データ

• - 路線距離: 5.9km
• - 駅数: 8駅
• - 軌間: 1067mm
• - 運行形態: 加賀八幡駅を交換駅として、朝夕は約20分ごと、日中は約60分ごとの運行で、廃止時には1日20往復が設定されていました。
• - 閉塞方式: 票券閉塞式

歴史

小松線の歴史は1926年にまで遡ります。その年、白山電気鉄道としての敷設免許が発行され、小松 - 鵜川遊泉寺間での工事が始まりました。しかし、開業から間もなくして経営が厳しくなり、同年12月に破産の宣告を受けました。経営者は何度も変更され、内紛も多く発生しましたが、1930年には破産宣告が取り消されました。

その後、戦時体制の影響で経営はさらに厳しくなり、1945年には北陸鉄道に統合されます。戦後の復興期には通勤・通学の手段として利用され、1967年には年間約212万人が利用しましたが、その後は道路の整備により利用客が減少。ついに1984年に小松市長に対して廃止の申し入れを行い、1986年に廃止が決定されました。

主な年表

• - 1906年: 遊泉寺 - 鉱山口間に馬車鉄道開業
• - 1929年: 小松 - 鵜川遊泉寺間が開業
• - 1935年: 競売開始決定
• - 1945年: 北陸鉄道に譲渡
• - 1986年: 全線廃止

利用状況

廃止時点の小松線では、運行を支えていた加賀八幡駅が重要な役割を果たしました。急激な利用者減少にもかかわらず、沿線にはかつての繁栄が色濃く残っていました。 廃止後は、代替バスとして旧小松バスが運行を行っていますが、近年は利用客減少が続いています。

車両

小松線では数種類の車両が運行されていました。特に初期のモハ500形は、初期の木造車両として運行されていました。サハシリーズやモハシリーズといった車両も中には存在し、それぞれが異なる時代の技術を反映しています。 それらの車両は経年劣化や路線の影響で次第に廃車されていきましたが、各車両の歴史は小松線の歴史とも密接に関連しています。

結論

小松線は石川県小松市民の日常生活に密着した鉄道路線であり、その歴史は地域の発展と密接に結びついていました。モータリゼーションの影響を受け、最終的には地域の交通手段としての役割を果たし終えたこの路線は、今でも多くの人々にその存在を覚えられています。

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