北陸鉄道連絡線

連絡線の概要

連絡線（れんらくせん）は、石川県に位置していた北陸鉄道の鉄道路線で、河南駅から粟津温泉駅までの区間を結びました。この路線は、温泉地同士のアクセスを向上させるために設計され、1914年に全線が開通しました。その後、1962年に一部が廃止となり、次第に記憶の中で薄れていきました。

路線データ

• - 路線距離: 10.6 km
• - 軌間: 1067 mm
• - 駅数: 10駅（起終点駅を含む）
• - 複線区間: なし（全線が単線）
• - 電化区間: 全線

連絡線は、山中線、動橋線、粟津線、片山津線と共に加南線と総称されることもあり、地域の運輸基盤の一部を担っていました。

歴史

この鉄道路線の歴史は、温泉電軌の設立趣意書から始まります。当初、この計画は馬車鉄道を買収し、電気鉄道として温泉地を繋ぐことを目指していました。開通当初から、温泉地を訪れる人々の移動手段として重要な役割を果たしていました。

1914年に河南駅から粟津温泉駅までの全線が開通し、これに先立ち電化も行われていました。また、開業初年度には午後6時半から8日間に渡って納涼電車が運行され、多くの人気を博しました。この電車には、お酌をする女中が乗り合わせ、特別な体験を提供していました。

しかし、連絡線は温泉地同士の接続を主な目的とする一方で、北陸本線との接続がなかったため、沿線に大きな産業も存在せず、経営上の課題に直面していました。こうした状況から、軽便鉄道補助法に基づき、毎年補助金が給付されることとなりました。

主な出来事

1913年6月18日: 温泉電軌に対し鉄道免許状が下付される。
1914年: 河南駅 - 粟津温泉駅間が全線開通。
1943年: 複数の鉄道会社が合併し、北陸鉄道が設立され、連絡線はその一部となる。
1962年11月23日: 宇和野駅 - 粟津温泉駅間が廃止。
* 1963年: 河南駅から宇和野駅までの路線が動橋線と統合され、山代線に改称。

このように連絡線は地元の交通に多大なる影響を及ぼしましたが、時代の流れと共にその役割を終えました。最終的には1971年に山代線も廃止され、その名残は現在の鉄道史に刻まれています。

駅一覧

連絡線が運行していた時には、次の10駅が存在していました。これらの駅は全て石川県内に所在し、地元の住民や観光客に利用されていました。

• - 河南駅
• - 本九谷駅（後の山代東口駅）
• - 粟津温泉駅

まとめ

連絡線は、地域の温泉地を結ぶ重要な役割を果たしていた歴史的な鉄道路線です。一時は多くの人々の足となりましたが、様々な要因からその運営は難しくなり、最終的には廃止される運命を辿りました。今日では、鉄道の廃線という形で、その歴史を振り返ることができるのです。

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