北陸鉄道金沢営業所

北陸鉄道金沢営業所：金沢の街と地域を結ぶ交通の要所

北陸鉄道金沢営業所は、石川県金沢市割出町に位置し、北陸鉄道（北鉄バス）の主要な営業所として、金沢市内および近郊地域におけるバス路線の運行を担っています。かつては西部営業所として知られていましたが、2006年4月29日に現在の名称に改称されました。営業所記号は「西」です。東部支所と南部支所を管轄下に持ち、広範囲にわたる路線網を管理しています。最寄りの停留所は「西割出」です。

歴史

1968年11月13日、西部営業所として発足しました。その後、2001年3月4日には（旧）金沢営業所を統合し、規模を拡大。2006年の改称を経て、現在に至ります。2022年10月17日には、観光路線である「城下まち金沢周遊」の導入と同時に、交通系ICカード『manaca』の取扱窓口となりました。これは、観光客の利便性向上に大きく貢献しています。

主要路線

金沢営業所では、多様な路線を運行しています。代表的な路線として以下のものがあります。

金沢周遊線（城下まち金沢周遊）： 金沢の主要観光地を巡る循環路線で、右回りルートと左回りルートが設定されています。兼六園、金沢城、21世紀美術館など、観光客にとって魅力的なスポットを網羅しています。2022年10月17日よりmanacaが利用可能です。
金沢ライトアップバス： 金沢の夜景を楽しむための路線で、土曜日の夜間や、多客期の日曜日・祝日などに運行されています。金沢ライトアップバス実行委員会が主催し、北陸鉄道が受託運行する特別な路線です。運賃は300円で、一般的なICカードや定期券は利用できません（manacaは2022年10月17日より利用可能）。専用のフリー乗車券も販売されています。
平和町線、野田線、大桑線： 金沢市街地と周辺地域を結ぶ路線です。野田線と大桑線の一部区間は、2001年3月4日に北鉄金沢バス北部営業所（旧・柳橋営業所）から移管されました。野田線は2018年11月30日に一部区間が廃止されました。
四十万金石線、三馬大野線、金石線： 金沢市近郊の地域を網羅する路線です。2023年4月1日には、四十万金石線との重複解消のため、路線の再編が行われました。
橋場線： 金沢駅と橋場町を結ぶ路線で、当初は金沢大学線の臨時便として運行を開始しました。その後、定期便化を経て、現在は金沢周遊線の一部として運行されています。
県内特急バス路線： 小松空港へのアクセスを担う路線です。一般的には「小松空港リムジンバス」として案内されています。予約不要の定員制（自由席）となっています。
* 県外高速バス路線： 名古屋線、新潟線、高山線、名古屋B線など、県外主要都市を結ぶ路線が多数あります。これらの路線は予約制となっています。特に、新潟線はJRの特急列車に対抗して低価格で運行されており、北陸新幹線開業後も金沢と新潟県中越・下越地方を結ぶ貴重な交通手段として機能しています。

廃止路線

過去には、兼六園シャトルや仙台線など、多くの路線が運行されていましたが、利用状況の減少や、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、廃止されています。兼六園シャトルは、観光客向けに運行されていた路線で、専用の塗装車両が使用されていました。仙台線は、金沢と仙台を結ぶ夜行高速バスで、富山地方鉄道と共同運行されていました。

まとめ

北陸鉄道金沢営業所は、金沢市内の公共交通機関として重要な役割を担っており、観光客や市民の移動を支えています。歴史と実績に基づき、地域社会に貢献し続けています。今後の更なる発展と、利用者の利便性向上に期待がかかります。

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