十三石橋 (富山県)

十三石橋について

十三石橋（じゅうさんごくばし）は、富山県富山市の旧八尾町に位置し、井田川に架かる国道472号の橋です。この橋は地域の交通にとって重要な役割を果たしており、その歴史や特徴は多くの人々に親しまれています。

橋の概要

この橋は、左岸が富山県富山市八尾町福島、右岸が八尾町下新町にあたります。先代橋梁は103.05メートルの長さを持ち、幅員は8.6メートル（車道と歩道の合計）でした。しかし、現橋梁は104.7メートルに長さが延び、幅員は11メートルに広がっています。このように、交通量の増加に対応した設計がなされています。

橋の名称は、右岸側の小字から取られたもので、2代目の橋梁は八尾の美しい景観を意識したデザインが施されています。

沿革と変遷

十三石橋の歴史は1891年（明治24年）に始まり、最初の橋が架けられました。その後、1935年（昭和10年）2月には県道八尾小杉線として改めて竣工されました。この時の幅員は6.1メートルでした。1973年（昭和48年）には、当時の八尾町最大の交通量に対応するため、上流側に歩行者専用の橋が架けられ、橋長は91.5メートル、幅員は2メートルとなりました。さらに1977年（昭和52年）には、左岸の橋脚が下流側に約2.5メートル拡張され、1978年（昭和53年）にその改良工事が完成しました。

1989年（平成元年）には新しい幅員2.3メートルの歩道が設けられ、その翌年には橋の補修工事が完了しました。橋全体は緑色で統一され、欄干部分には井田川に吹く風を表現したパネルが110枚、橋名の由来を書いたパネルも設置されています。

1993年（平成5年）には、県道八尾小杉線が国道472号に昇格したことで、この橋も国道の一部として位置づけられました。

老朽化と架け替え

2012年（平成24年）の定期点検で、橋梁に多くのひび割れや鉄筋の腐食、橋脚の劣化が確認される事態となりました。この結果、県の管理下にある811橋の中でも特に老朽化が顕著であり、架け替えが必要と判断されました。実際、2014年（平成26年）に架け替え工事が始まりました。工事は約200メートル下流にある坂のまち大橋を利用せずに進められ、2019年（令和元年）8月17日に新しい橋が開通しました。この全工事にかかった費用は約15億円です。

まとめ

十三石橋は、その歴史と地域社会へのインパクトが大きい橋です。長年にわたる交通の要所としての役割を果たし続けており、改良と更新を経て、今日も多くの人々に利用されています。美しいデザインと高い交通機能を兼ね備えたこの橋は、富山県にとって大切な存在です。

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