国道472号

国道472号：富山と岐阜を結ぶ、変化に富む国道

国道472号は、富山県射水市を起点に岐阜県郡上市に至る一般[[国道]]です。全長約188キロメートルにおよぶこの路線は、変化に富んだ地形と道路状況が特徴です。

起点から終点までの概要

起点である射水市から北陸自動車道小杉インターチェンジ付近までは片側2車線の4車線道路ですが、それ以外の区間の大部分は1～2車線道路となります。特に、富山県富山市八尾町から岐阜県高山市清見町にかけての約140キロメートルは、他の国道と重複する区間となっており、複雑なルートを辿ります。

厳しい自然環境

岐阜県と富山県境付近の楢峠を含む、国道471号と重複する区間は標高が高く、豪雪地帯に位置するため、6月から11月までの期間限定での通行となります。しかも、この区間は地質の脆弱性から側壁崩壊や路肩欠損が頻繁に発生し、冬季閉鎖直前にやっと通行可能になることも少なくありません。さらに、高山市荘川町三尾河から同市清見町楢谷にかけては、現在も車道が整備されておらず、車両通行が不可能な区間があります。

路線データ

起点: 富山県射水市（新港の森（西）交差点）
終点: 岐阜県郡上郡八幡町（城南町交差点）
総延長: 約187.7km (富山県約56.9km、岐阜県約130.8km)
重複延長: 約120.5km (富山県約19.1km、岐阜県約101.4km)
* 実延長: 約67.2km (富山県約37.8km、岐阜県約29.4km)

歴史

国道472号は、1993年4月1日に主要地方道の一部を昇格させる形で路線認定されました。それ以前は、八尾古川線改良促進期成同盟会や新湊高山線国道昇格期成同盟会などによる陳情活動が長年にわたって行われていました。2010年4月1日には、飛騨美濃道路の無料化により、交通事情にも変化が生じました。

別名とバイパス

国道472号は、「郡上街道」「飛騨街道」「白川街道」など、複数の別名を持ち、地域住民にとって重要な交通路です。「せせらぎ街道」という愛称も付けられています。また、いくつかのバイパスや改良事業が進められていますが、特に三尾河バイパスは、通行不能区間の解消を目指した重要な事業である一方、工事中断という課題も抱えています。

重複区間と交差道路

国道472号は、複数の国道と重複区間を持ちます。国道41号、国道158号、国道257号、国道471号などとの重複区間は、特に注意が必要です。また、国道8号、北陸自動車道など、主要な道路と数多くの交差点を形成しています。

主要構造物と地理

国道472号には、十三石橋や正間トンネルなど、特徴的な構造物が存在します。通過する自治体は、富山県では射水市と富山市、岐阜県では飛騨市、高山市、郡上市です。

峠

楢峠（1,220m）、小鳥峠（1,002m）、松ノ木峠（1,086m）、新軽岡峠（1,150m）、坂本峠（979m）など、複数の峠を越えるルートは、ドライバーにとって技術と集中力を要求します。

管理

国道472号の管理は、国土交通省中部地方整備局、富山県、岐阜県によって分担されています。それぞれの管轄区域において、道路の維持管理、改良事業などが行われています。

まとめ

国道472号は、複雑な地形と歴史、そして現在進行中の課題を抱えながら、富山県と岐阜県を繋ぐ重要な交通路として機能しています。その変化に富んだ道路状況と、地域住民との関わりを理解することは、この道路を利用する上で不可欠です。

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