十字路 (1978年のテレビドラマ)

テレビドラマ「十字路」の概要

「十字路」（じゅうじろ）は、日本のNHK総合テレビジョンによって制作され、1978年に放送されたテレビドラマです。この作品は、土曜ドラマの「鎌田敏夫シリーズ」の一環として、四月と十二月の二回に分けて各三話ずつ放送される、全六話からなる二部構成で展開されました。メインキャストには、千葉真一と草刈正雄が起用され、脚本は鎌田敏夫が手がけています。

概要

物語は、仕事で日本各地を旅する二人の男、陸送屋の木原潤三（千葉真一）とセールスマンの田口祥平（草刈正雄）の視点から描かれます。彼らはそれぞれが異なる理由から日本を行き来する中、偶然出会い、互いの問題を支え合いながら解決していく姿が描かれています。コメディ、青春、恋愛の要素が織り交ぜられたこのホームドラマでは、無骨で誠実な木原と、饒舌で明るい田口が対照的な存在として描かれ、視聴者に親近感と思いやりを提供します。

この物語は、各話が異なる日本全国の地域を舞台にしたロードムービー形式で展開されており、北海道や島根県、沖縄、静岡など、多彩な景色が登場します。それぞれの地域で出会う人々の個性や背景も重要な要素となり、ドラマ全体に多様性をもたらしています。

また、本作には毎回異なるヒロインが登場しており、彼女たちとの交流を通じて、中央キャスト二人の成長や友情が描かれることが特徴です。ヒロインたちを演じた女優たちの中には、熊谷真実が女優デビューを果たしたことでも話題になりました。

ストーリー

物語は冬の北海道から始まります。木原は高級外車を目的地へ陸送する仕事を抱え、田口は教材を売りに旅をしているセールスマンです。田口がレンタカーの故障で人里離れた原野に取り残されてしまうと、たまたま通りかかった木原が彼を助けることになります。そこで、訳ありの女性も同乗し、三人の奇妙な行動が繰り広げられることになります。饒舌な田口が木原を困惑させてしまい、木原が田口を途中で降ろすシーンはコメディ感満載となっています。

キャスト

• - 木原潤三 - 千葉真一
• - 田口祥平 - 草刈正雄
• - そのほかのキャスト: 緑魔子、大関優子、大谷直子など、毎話異なるヒロインが出演。

エピソード

第一部と第二部に分かれ、各話で異なる地域の問題に焦点を当てています。一部では「家族」や「故郷」といったテーマが、二部では「樹海の中の少女」や「結婚しない男女」の問題が描かれています。各エピソードは地域のさまざまな文化や社会問題を反映しており、視聴者に新たな視点を提供しています。

制作スタッフ

ドラマの制作は、沼野芳脩が監督し、各話の演出を中村克史、高野喜世志、和田勉らが手がけています。音楽は井上堯之が担当し、オープニングテーマにはウォーターマインドファミリーが起用されました。

「十字路」は、キャラクターの成長を描きながら、視聴者の心を打つ物語を展開した作品として、放送当時から多くの人に愛されてきました。

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