十強戦

十強戦（じっきょうせん）は、1987年から1994年まで中国で開催されていた囲碁の棋戦です。この棋戦は、ファン投票によって選ばれたトップ棋士たちが出場することで、大きな注目を集めました。後継棋戦として五牛杯王位戦が行われました。

選出方法と対局方式

出場棋士は、ファン投票によって選ばれた上位10名で構成されていました。選出方法は時代によって変化し、初期は純粋なファン投票でしたが、第6期以降は新聞記者の投票が加わり、第7期以降は新聞記者と各省のコーチによる投票によって選出されるようになりました。選ばれた10名の棋士は、5名ずつの2つのリーグに分かれてリーグ戦を行い、各リーグの1位同士が優勝決定戦で争いました。

歴代優勝者

十強戦は全8期にわたって開催され、そのうち6期で聶衛平が優勝、2期で馬暁春が優勝しました。この2人の棋士は、当時の中国囲碁界を代表する存在であり、十強戦での活躍を通じて、その実力を改めて証明しました。

第1期 - 聶衛平
第2期 - 聶衛平
第3期 - 聶衛平
第4期 - 聶衛平
第5期 - 聶衛平
第6期 - 馬暁春
第7期 - 聶衛平
第8期 - 馬暁春

五牛杯王位戦

十強戦の後継棋戦として、1995年に五牛杯王位戦が1期のみ開催されました。この棋戦は、48名によるトーナメント方式で行われ、決勝は三番勝負でした。決勝では張文東が曹大元を2-1で破り、優勝を果たしました。準決勝には常昊、聶衛平が進出しています。

十強戦の意義

十強戦は、ファン投票によって出場棋士が選ばれるという点が特徴であり、棋士の人気を反映するものでもありました。また、トップ棋士たちが一堂に会して対局を行うことで、中国囲碁界のレベル向上に貢献しました。短い期間で終了した棋戦ではありますが、中国囲碁史において重要な位置を占めています。

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