千代田ビデオ

株式会社千代田ビデオについて

株式会社千代田ビデオ（ちよだビデオ）は、1970年11月に設立された日本の映像技術専門の会社です。設立当初は日本科学技術振興財団が運営していた東京12チャンネル（現在のテレビ東京）に関連したテレビスタジオを拠点として、放送業界において幅広い制作技術を提供しています。本社所在地は東京都千代田区の科学技術館内で、同館内には千代田ビデオスタジオも併設されています。

主要業務と施設

千代田ビデオは、スタジオ制作や中継、ENG（Electronic News Gathering）などの制作技術を主要な業務としています。特に、北の丸公園内の科学技術館にあるHDスタジオは70坪の広さを誇り、トーク番組や通販、演歌番組などさまざまなジャンルの収録を行っています。このスタジオにはアートデザイン部もあり、美術セットのデザインや製作、建て込みといった一連のプロセスを手掛けています。また、美術セット用の倉庫も完備されており、制作済みの美術セットの保管も可能です。

中継収録においては、HD中継車を2台保有しており、そのうちの1台は4K中継収録に対応しています。スポーツ番組やミュージックライブ、演劇、企業イベント、シンポジウムなど、多岐にわたる中継収録を手掛けています。また、各種ロケに対応するためにHDCAM、Z5J、XDCAM-EX、CANON5Dなどのカメラ機材も揃えており、情報番組や旅番組、バラエティ番組の収録も行います。

編集の面では、東京都渋谷区に位置する編集センター3ONE（スリーワン）が重要な役割を果たしています。ここには、HDリニア編集室やMA室、CGルームなどがあり、豊富なノンリニア編集機材を保有しており、番組制作のクオリティを高めています。特にCGルームでは、番組のオープニング映像などの製作も行われ、視覚的な演出においても高い評価を得ています。

会社の歴史

千代田ビデオは1970年に設立されて以来、数多くの放送プロジェクトに参加しています。初期の頃からTBSの人気番組「3時にあいましょう」や「三波伸介の凸凹大学校」などの制作、さらには日本テレビの「世界陸上」や「箱根駅伝」の中継など、国内外の様々な番組のプロデュースに寄与してきました。また、1998年の長野オリンピックにおいては、ドイツの国営放送への技術協力も行い、グローバルな視点でも活動を展開しています。

千代田ビデオは、1996年に製作技術を専門とする子会社「千代田テック」を設立し、2000年にはハイビジョン対応の編集センターを開設するなど、常に技術の進歩に合わせて進化を続けています。近年では、ブロードバンド配信用のコンテンツ制作やモバイル放送の運行業務を開始するなど、新たな分野にも積極的に参入しています。

まとめ

このように、株式会社千代田ビデオは、設立から50年以上にわたり、放送界で信頼されるパートナーとして幅広い業務を展開してきました。トレンドや市場ニーズに応じた高度な技術を駆使し、今後も多様な映像制作に貢献していくことでしょう。

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