千屋ダム

千屋ダムについて

千屋ダム（ちやダム）は、岡山県新見市に立地する一級河川・高梁川本川の最上流部に建設された重要なダムです。このダムは、岡山県備中県民局に所属する高梁川ダム統合管理事務所によって管理されており、補助多目的ダムとしての役割を果たしています。

構造と機能

千屋ダムは、97.5メートルの高さを持つ重力式コンクリートダムであり、主に洪水調節、流れの正常な維持、新見市への上水道の供給、また下流の倉敷市水島地域への工業用水供給に加えて発電も行います。ダムによって形成された人造湖は「千水湖（せんすいこ）」と名付けられています。なお、ダム名の「千屋」は、元々ダムの建設予定地であった地域の名称であり、計画の変更により位置が移動したにもかかわらず、ダムの名称は変更されませんでした。

管理事務所と資料館

ダムの左岸には管理事務所が設置されており、その一階部分には訪問者向けの資料館があります。ここでは、千屋ダムの歴史や機能、地域との関わりについての情報を得ることができます。

歴史的な背景

千屋ダムの歴史は1971年（昭和46年）に始まります。実施計画調査が開始された後、1975年に建設事業が採択されました。1980年には、国道180号の付替工事が着手され、1989年にはダム本体の建設が開始されました。 その後、様々な工事を経て、1998年にダムが完成し、竣工式が行われました。最終的には1999年に千屋ダム建設事業が完了しました。

千屋発電所

千屋発電所は、千屋ダムから得られる落差と流れを活用して発電を行う県営のダム式発電所です。この発電所では、特定の発電容量は設けられておらず、水道用水と工業用水の補給水によるエネルギーを使用した従属式の発電方式です。出力は最大3,000kWで、年間供給電力量は一般家庭約3700戸分に相当する13,270,000kWhに達します。

周辺環境とイベント

千屋ダム周辺は、自然豊かな環境に恵まれており、特に紅葉の季節にはダム湖畔で「千屋ダム健康マラソン大会」が毎年11月に開催され、多くの参加者が集まります。

結論

千屋ダムは、地域の水資源の管理や発電など、多岐にわたる役割を果たしています。高梁川本川の最上流に位置するこのダムは、岡山県の重要なインフラの一部として、今後も地域の発展に寄与し続けることでしょう。

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