千歳村 (千葉県)

千歳村

概要

千歳村（ちとせむら）は、かつて千葉県安房郡（旧朝夷郡）に存在していた行政村です。現在の千葉県南房総市の東部、具体的には旧千倉町の領域に相当する地域に位置していました。その名前は、現在もJR東日本内房線の千歳駅などに引き継がれています。

沿革

千歳村は、明治時代の地方制度改革の中で誕生しました。始まりは1889年（明治22年）4月1日、この日に町村制が施行されたことに伴い、朝夷郡に属していた川合村、安馬谷村、峯村、久保村、そして白子村の五つの村が合併して、新たに朝夷郡千歳村として発足しました。

その後、郡の再編が行われ、1897年（明治30年）4月1日には朝夷郡が安房郡に編入されました。これにより、千歳村は安房郡に所属することになりました。

交通網の整備も進みました。現在の内房線にあたる鉄道路線には、当初仮停車場が設けられました。1927年（昭和2年）5月20日には、北条線（後の内房線）上に千歳仮停車場が開業しました。この仮停車場は、数年後の1930年（昭和5年）8月1日付けで正式な駅へと昇格し、「千歳駅」となりました。

村としての歴史は、昭和の合併期に終焉を迎えます。1954年（昭和29年）8月1日、千歳村は千倉町と合併しました。この合併により、新たな千倉町が誕生し、千歳村は村としては廃止されることとなりました。

しかし、旧千歳村の区域は、その後の自治体再編の中でさらに変遷をたどります。千倉町に吸収された旧千歳村の区域の一部（安馬谷、峰、白子の一部、久保の一部）は、翌年の1955年（昭和30年）3月15日に、同じく安房郡に属していた豊田村や丸村と合併し、新たに「丸山町」が誕生しました。つまり、旧千歳村の区域は、千倉町と丸山町に分割されて引き継がれた形となりました。

そして、2006年（平成18年）3月20日、平成の大合併と呼ばれる広域合併により、千倉町、丸山町を含む安房郡内の富浦町、富山町、白浜町、和田町、三芳村といった複数の町村が合併し、現在の「南房総市」が発足しました。これにより、旧千歳村の領域は、最終的に南房総市の一部となりました。

交通

かつて村域内を通っていた鉄道路線は、以下の通りです。

国鉄（日本国有鉄道、現在のJR東日本）
内房線：千歳駅

関連項目

* 千葉県の廃止市町村一覧

もう一度検索