千葉一男

千葉一男（ちば かずお）は、1925年2月16日に生まれ、2014年4月9日に89歳で生涯を閉じた日本の経営者です。彼は、新王子製紙の社長および会長として、日本の製紙業界において重要な役割を果たしました。

宮城県出身の千葉は、1950年に東京大学経済学部商学科を卒業後、王子製紙に入社しました。以来、着実にキャリアを積み重ね、1974年11月に取締役に就任。1981年6月には常務、1985年6月には専務へと昇進し、その経営手腕を発揮しました。

1987年6月には副社長に就任し、1989年6月にはついに社長の座に上り詰めました。社長在任中には、1993年に実施された神崎製紙との合併を主導し、業界再編に大きく貢献しました。この合併は、当時の製紙業界において画期的な出来事であり、新王子製紙の競争力強化に繋がりました。

1995年6月に会長に就任し、その後も会社経営に携わりました。1996年10月には取締役相談役、1997年6月からは相談役として、長年にわたり培ってきた知識と経験を活かし、後進の育成に尽力しました。

千葉の功績は、社会からも高く評価されており、1990年4月には藍綬褒章を、1997年11月には勲二等瑞宝章を受章しています。これらの受章は、彼の経営者としての卓越した能力と、製紙業界への貢献を物語るものです。

2014年4月9日、千葉一男は心不全のため逝去されました。89歳という年齢でしたが、その生涯は日本の製紙業界の発展に大きく貢献したものでした。彼のリーダーシップと先見の明は、新王子製紙の礎となり、業界全体に大きな影響を与えました。

千葉一男は、激動の時代において、大胆な決断力と実行力で企業を成長させた傑出した経営者として、その名が永く記憶されることでしょう。

*参考資料: 人事興信所 編『人事興信録 第45版 下』人事興信所、2009年。

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