千里馬啓徳

千里馬 啓徳のプロフィールとボクシングキャリア

千里馬 啓徳（せんりま けいとく）、本名は金 啓徳という在日朝鮮人3世で、1957年10月25日に神戸市中央区に生まれました。彼は元プロボクサーであり、ボクシングトレーナーとしても知られています。また、第34代日本ミドル級王者として、その名を広めました。愛称は「チョンリマ」（千里馬）です。

プロ入り前の経歴

千里馬は神戸朝鮮高級学校でバスケットボール部に所属し、その後、卒業を経て社会人バスケットクラブ「兵庫朝鮮籠球団」に参加しました。このクラブでは神戸市大会や兵庫県大会で優勝を果たしています。しかし、彼の真の情熱はボクシングにあり、20歳で神戸拳闘会に入門しボクシングを始めました。

プロボクシング時代

21歳でプロデビューを果たした千里馬は、業界内で目立つ存在となりました。現役時代から在日朝鮮人であることを公言しており、その姿勢は支持を受けました。1980年10月11日には、トミーズ雅（北村雅英）との対戦も実現。現在、トミーズ雅は千里馬ジムの名誉会長を務めており、彼との関係は深く、長谷川穂積のセコンドとしても共に活動しています。

千里馬は1983年1月25日に日本ミドル級王座を獲得し、その後2年間で5回の防衛に成功しました。1984年9月にはアメリカ・ミシガン州サガノシティでの試合でクリントン・ロングマイヤーを4回ノックアウトし、米国デビューを果たします。しかし、1985年8月には東洋太平洋ライトヘビー級タイトルマッチでゲリー・バブルに敗北し、27歳で現役を引退しました。

引退後の活動

1986年1月、千里馬は千里馬神戸ボクシングジムを設立し、未来のボクサーたちを指導し始めました。さらに、サンテレビでプロボクシングの解説者としても活動し、地元のファンに愛される存在となりました。特に注目すべきは、元兵庫県警の警察官で選手経験が皆無だった山下正人をトレーナーに育て上げた点です。彼もまた2005年に長谷川穂積を世界王者に導くなどの成果を上げました。加えて、同胞の武本在樹や帝里木下、日本人選手の玉越強平らも育て、多くの選手たちに影響を与えました。

戦績とタイトル

千里馬のプロボクシング戦績は20戦12勝（7KO）8敗です。そして、彼は第34代日本ミドル級王座を持ち、5回の防衛に成功しています。ボクシング界における彼の貢献と影響は多くの後輩ボクサーに受け継がれています。

千里馬啓徳は、プロボクシングだけでなく、選手育成やボクシング界への影響を通じて、名実ともに評価される人物です。

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