半分少女

半分少女（はんぶんしょうじょ）

小泉今日子の6枚目のシングル「半分少女」は、1983年7月21日にビクター音楽産業からリリースされました。この曲は、彼女のキャリアの中でも特に注目される作品であり、オリコンチャートで週間最高4位を記録しました。

制作経緯

本作は、小泉が前作の「まっ赤な女の子」をレコーディングした直後に、作曲家の筒美京平から提案された楽曲でした。筒美は、「半分少女」の方が先にシングルとしてリリースされるべきだと考えていましたが、ディレクターの田村充義は、小泉に異なる一面を見せることを優先させるべく、「まっ赤な女の子」を先にリリースすることを選びました。

結果として、「まっ赤な女の子」は好評を博し商業的にも成功を収めました。しかし、田村は、イメージチェンジが失敗する可能性も考え、「半分少女」のような正統派歌謡の楽曲を準備しておく必要があると感じるようになり、本作は通常のシングルリリースよりも短い2カ月半で発表されました。

音楽的特徴

「半分少女」は、作詞を橋本淳、作曲を筒美京平、編曲を川村栄二が手掛けた楽曲です。このシングルには、表題曲の「半分少女」に加え、もう一つの楽曲「ココナッツ・ドリーム」が収められています。両楽曲は、同じく筒美が作曲を担当しており、彼のシグネチャーとも言えるメロディラインが特徴的です。

1991年には8cmCDがリリースされ、カップリングには「迷宮のアンドローラ」が収録されています。この楽曲の作詞は松本隆、編曲は船山基紀によるものです。

別バージョン

「半分少女」は、小泉の楽曲の中でも最も多くの別バージョンが存在する楽曲であり、リミックスを除くと特に多彩なアレンジが施されています。萩田光雄の編曲によるアナザー・バージョンは「SEPARATION KYOKO」に収録され、さらには川村栄二による別バージョンが「Do You Love Me 〜Kyoko Koizumi Best」に含まれています。また、インストアレンジ版も「Melodies〜Kyoko Koizumi Song Book」にて楽しむことができます。

発売の影響

「半分少女」は、小泉今日子にとってターニングポイントとされ、彼女の音楽スタイルをさらに多様化させる重要な楽曲となりました。特に、この曲の成功は彼女のキャリアに力を与え、さらに多くのオリジナル作品を生み出す土台となりました。音楽の多様性を一般に広める上でも、彼女の代表的なシングルとして記憶に残ることでしょう。

音楽の歴史においても「半分少女」は1983年の音楽シーンの中で重要な作品として位置づけられています。小泉の魅力が詰まった楽曲であり、今後も多くの人々に愛され続けることでしょう。

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