南側用水路

南側用水路の詳細

南側用水路は、埼玉県幸手市の上高野地区に源を発し、北葛飾郡杉戸町、春日部市へと流れる農業用水路です。この水路は、葛西用水路から琵琶溜井を経て分水され、主に大落古利根川の東側の水田地帯を潤してきました。

歴史と特徴

この用水路は、開削当時の面影を残す素掘りの区間が今も多く存在しています。しかし、杉戸町中心部では市街地化が進み、暗渠化された区間が遊歩道として整備され、市民の憩いの場となっています。農業用水としての役割を終えた現在では、「南側水路」とも呼ばれています。

水路の流路

南側用水路は、琵琶溜井から南へと流れ出し、埼玉県道65号さいたま幸手線に沿って南下します。その後、杉戸町に入り、大落古利根川橋梁「和戸橋」の東方、埼玉県道372号下高野杉戸線沿いを経て、杉戸町の中心部へと流れていきます。

杉戸町の市街地では、東武日光線を横断した後、暗渠化され、地上は遊歩道「みなみがわ散策路」として整備されています。この遊歩道は、地域住民の散策路として親しまれています。暗渠となった水路は、清地1丁目で大落古利根川に合流する水路が分岐し、本流は埼玉県道373号堤根杉戸線を交差しながら南東へ進みます。杉戸警察署の南方で国道4号を斜めに交差し、再び開渠となり、春日部市八丁目で旧倉松落に合流します。

関連施設と周辺環境

南側用水路の周辺には、琵琶溜井、高野砂丘などの自然豊かな場所や、上高野集会場、下野集会場など地域の人々が集まる施設があります。また、昌平中学・高校や、数多くの神社仏閣が点在し、歴史と文化を感じさせる景観が広がっています。

水路沿いには、地域住民のための散策路が整備され、水と緑に親しみながらウォーキングやジョギングを楽しむことができます。

橋梁

南側用水路には多くの橋が架かっていますが、名前のついた橋は多くありません。主な橋としては、琵琶溜井の南東にある埼玉県道65号さいたま幸手線交差点下の暗渠、愛宕橋、八幡橋、宮ノ下橋、平成橋、東武日光線橋梁などがあります。東武日光線橋梁より下流は暗渠となっています。

近年の取り組み

近年では、上流部の開渠区間において護岸整備工事や木道設置が行われ、自然環境に配慮した整備が進められています。また、南側用水路の清流を守るためのプロジェクトも行われるなど、地域住民の生活と密接に関わりながら、その役割は変化し続けています。

終わりに

南側用水路は、農業用水としての役割だけでなく、地域住民の生活に密着した水路として、その重要性を増しています。歴史ある水路を保全し、未来へつなげていくための取り組みが、今後も重要となっていくでしょう。

関連情報

日本の用水路一覧
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外部リンク

南側水路環境整備工事を実施しました！ - 杉戸町ホームページ
葛西用水（その3） - 有限会社フカダソフト（きまぐれ旅写真館）
南側用水路 - 日本水工コンサルタント 社員ブログ
里川のある街 - 南側用水路清流プロジェクト（埼玉県杉戸町）

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